警視庁の「令和4年度版東京の犯罪」によると、乗り物盗難件数は、自転車が2万1611件と群を抜いて多く、次いでオートバイが834件、自動車が179件、合計2万2624件になっています。たこさん(@takosan_0917)の息子さんは、施錠していたにも関わらず大切なものを盗まれてしまいました。
「バイト代で必ず返すので買って下さい。と長男に全身全霊をかけてお願いされた約3年前。アルバイトを頑張り、約束のロードバイク代を完済し、お金をためて部品を変えたり大事に大事に乗っています。今日、そのロードバイクのワイヤーを切断しブレーキキャリパーを盗んで行った人へ」
「いつかあなた自身に、その罰が回ってきますように。悪いことしたら絶対いつか回り回って返ってくるんですよ。暑い中アルバイト終わって、ブレーキ盗られたロードバイクを見てうちの子は本当に心の底から絶望したでしょう。うちの可愛い子になにしてくれてんだ。絶対呪い届け」
一口に自転車といっても、電動やロードバイクなど高額なタイプもたくさん出回っていて、例えばロードバイクの場合、部品も非常に高額です。バイトを頑張って購入したロードバイクを傷つけられて、たこさんの息子さんはどんなに傷ついたことでしょう。
たこさんにお話を聞きました。
ーー息子さんは何歳ですか。
「17歳、高校3年生です」
ーーかなり思い入れがあったのでしょうか。
「もともと『弱虫ペダル』という漫画が大好きで、自分のロードバイクを手に入れる、というのが夢でした。当時中学3年生だった息子に、『高校受験に無事合格したら必ずお金を返すので、ロードバイクを購入するお金を貸して欲しい』とお願いされました。返す前提だとしても、高校生が持つには高価な物だと思ったので最初は断りましたが、『高校3年間分の誕生日やクリスマスプレゼントもいらない』などと熱烈にお願いされ続けて、管理の仕方やバイトと勉強のバランスのとり方などたくさん話し合い、約束を交わしてから、ついに購入することになりました」
ーーおいくらだったのですか。
「当時20万円でした」
ーーブレーキキャリパーという部品だけ盗まれたのですね。
「ワイヤーを切断され、ブレーキキャリパーというブレーキ部品を盗られてしまいました。ロードバイクは部品交換を自分でできるように設計されており、簡単に取り外しもできます。軽量化され、そのぶん盗難も多いですし、パーツひとつひとつが普通のシティサイクルよりも高価なので、盗難に遭いやすいのです」
ーーどんなふうに停めておかれたのでしょうか。
「バイト先のショッピングモールの駐輪場に停めていたそうです。大通りに面しており、信号待ちの車の駐停車も多く、人目はかなりある場所でした。2重ロックで、地球ロックと呼ばれるフレームとタイヤ、駐輪場のパイプなどを一緒に巻き込む停め方をしていましたがこの有様です。自宅では長男の部屋まで毎度上げていました」
ーー盗んだ人に伝えたいことは。
「悪いことをした時は、それが必ず回り回って自分や自分の大切な人に返ってきますよ、ということだけです。今回、長男が乗る前に気づいて事なきを得ましたが、ブレーキがない事に気づかないまま乗ってしまった後のことを考えるとゾッとします。その人は転売目的で部品を盗ったのかもしれませんが、命を奪う可能性が高い行為であったことに気づいてほしいです。自衛対策の大切さを長男と改めて考えることができ、とてもいい機会でした。どんなに遠いところでも、ロードバイクで行けるかなと考えるくらいロードバイクに乗るのが好きな長男には、これからも楽しく乗り続けて欲しいと思います」
リプ欄には、
「大事にしてるロードバイクに。許せない!!!長男君もショックだったよね。犯人が捕まりますように」
「同じことがありました。高校のときにバイトで貯めて買ったキャノンデールをやられました。同じく相手を呪いました。留学先の英国で盗まれたので警察に電話したら、(日本から来て平和ボケしているだろう君に)ウェルカムトゥイングランドとも言われました」
「想い出ごと盗まれたことに胸を痛めています」
「もしかしたらオークションサイトとかでしばらくしたら出品されるかもなので、チェックしてみてはどうでしょう…特徴があればの話ですが」
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たこさんと息子さんの思い出が詰まったロードバイク。事故にならなくて良かったですね。部品を盗んだ人、もしこの記事を読んだら、ブレーキキャリパーを返してあげてください。