【奇跡のような話】迷子犬が1年半ぶりに見つかった! 探し続けた愛犬との再会にSNSで喜びの声「やっと会えたーっていうお顔」

馬場 かやの 馬場 かやの

「突然ですが、1年半ぶりに、愛犬つんと再会を果たすことが出来ました!!」 こんな書き出しのSNSへの投稿が反響を呼んでいます。 飼い主さんの「迷子犬つん、再会出来ました!」(Hotaru111111111)さんは1年半前、地元千葉県で行方がわからなくなった愛犬、つん君を探し続けていました。

感動の再会を投稿したツイートには、たくさんの喜びコメントが寄せられました。

「よくぞ双方とも頑張られました。胸が熱くなりました」
「こんな奇跡があるのかと泣けてきます」
「飼い主さんに会えて笑顔だね」
「これからはいっぱい飼い主さんに甘えるんだよー!」
「同じように探している人たちの希望になります」

つん君はオスの雑種で現在推定12歳。ある日飼い主さん家のお庭から脱走してしまい、そのまま行方不明に。飼い主さんはあらゆる手段を使って、諦めることなくつん君を探し続けていました。そして1年半後、突然つん君との再会が実現。 飼い主さんにこれまでの経緯や、つん君の様子などを伺いました。

豪雨災害で迷子になっていた犬をお迎えし、一緒に暮らすことに

——もともと迷子犬だったつん君を保護されたそうですね…

「2019年に千葉で豪雨災害があって間もなく、家の近所を彷徨う泥だらけの犬に出会いました。とても年季の入った首輪をしていて、どれくらい放浪していたのかは分かりませんでしたが、センターや保健所、警察に連絡。飼い主さんが見つかるまでは、うちで保護することに。 ですが、一向に飼い主さんが名乗り出て来なかったので、そのままうちの犬になりました。 名前の由来は、西郷隆盛の愛犬つんからです」

——迷子になった日のことを伺ってもいいですか?

「つんは以前は外で飼われていたのか、 家の中だと落ち着かないコで。徐々に室内に慣れてもらえるように、朝だけ外に繋いで、お昼からはずっと室内で過ごすようにしていました。 うちに来てちょうど2年が経ったころ、いつものように朝食の支度をする間外に繋いでいて、つんを中に入れようとしたら、もういませんでした。 リードは庭に残っていて、首輪をつけたままどこかへ行ってしまっていて…。

その時は門扉も閉まっていて庭の周りにはフェンスがあるため、例え首輪が外れても、逃げられる庭ではなかったはずですが、おそらくフェンスの隙間を無理やり抜けて行ってしまったようです。 誰も逃げる瞬間を見ていないので、どこからどう逃げたかは不明ですが、つんを迷い犬にしてしまったことには変わりないので、言い訳がましい気がして、ツイッター等にも逃げた状況は書いていませんでした」

——お辛い話をしてくださってありがとうございます。つん君が迷子になって、すぐにいろいろと手を尽くされたそうで

「まず、警察署、保険所、愛護センターに連絡はすぐしました。マスト事項ですよね。 迷子になったことをSNSに載せると、すぐに迷子の掲示板や、ハピワンさん(※ワンコの飼い主さん向け総合情報サイト)などが、チラシやポスターを作れるようPDFを作成してくださったのがありがたかったです。

ポスティングやポスター掲示、つんがいそうな場所や、目撃情報があった場所を中心に探したり、迷子のペット専門の探偵も雇ってみたり、思いつく限りのことはしたつもりです。『ポスターを見ました』と実際に電話も数件いただきました。 この辺にいるかもしれないと思う場所に、餌を置いたり、設置できそうな場所にはカメラも設置しました。実際カメラにはタヌキしか映りませんでしたが…」

奇跡の再会は、愛護センターが発信する情報から

——それでも見つからなかったつん君が、1年半も経って見つかったんですね!

「つんがいなくなってから毎週、 千葉県の愛護センターや保健所の情報、また茨城県など千葉から近い県の情報も含めてチェックしていました。サイトでは主にセンターで保護された犬や、個人の方が保護している犬の情報が見れます。 サイトを見たのが4月27日ですが、ちょうど前日26日に更新された【個人の方が保護している】という情報の中に、つんの特徴に当てはまる記述があって。

保護主様にセンターを通して写真を送ってもらったら、まさかまさか、つんそっくりの写真が送られてきまして。家族にも『これつんだよね、つんだよね!!』って確認して、すぐ車で迎えに行きました。 家からは約5キロの距離でした。もう千葉県にすら居ないのではと思っていたのでびっくりで…。 散々ぐるぐる回って探していたのですが、 会えないものですね。 もっと早く見つけてあげたかったです」

——驚きですね!どこでどうしていたのか、たくましく生きてくれていたんですね。保護されたときはどういう状況だったのでしょう

「つんを見つけてくれたのは高校生の男の子です。 自転車に乗っていたら、道路脇をつんが歩いていたので、危ないと思ったそうです。“おいで”って言ってみたらついて来たので、そのまま自宅まで誘導して保護してくださり、警察と、愛護センターに届け出てくださったとのこと。しかも、ご家族はつんのポスターを見たことを覚えていて、"多分あのコではないか、"ということも警察やセンターに伝えてくださってたんです。

迷子犬に遭遇するのも珍しいのに、保護を試みて、成功してくださって本当に感謝してもしきれません。 保護するのも、逃げられたりして普通はなかなかうまくいかないと聞きます。 つんの場合は、人懐っこい性格が功をなしたのか、きっと『この優しそうな男の子にならついて行っても大丈夫』と思ったんだと思います」

——戻ってきたつん君はどうしていますか?

「つんを迎えに行った時は、お尻を振りながらクンクン鳴いていました。家族や先住犬、先住猫たちみんなのことを覚えてくれていて安心しました。 食欲もあり、病院で検査をしてもらったところ、 とても健康体であると同時に、以前陽性反応が出て治療中だったフィラリアも治っていて、 これにはお医者さんも、我々もびっくりでした!

つんは1年半も家にいなかったにも関わらず、家での過ごし方や、習慣はほとんど変わりません。トイレは外でしかしないし、ほかの犬猫や、人間の食べ物も欲しがったりしません。もっと強欲になっていても良いくらいなのに、とてもお利口さんです。 あと私がつんの散歩にいく時に、必ずキャップを被って散歩するので、それを被るといつもすごい尻尾振って喜ぶんですが、それも覚えていたようで、 私がキャップを被ったら、今でもすごく喜んでくれます」

——捜索に関して、SNSは役立ちましたか?

「ツイッターの拡散力は大いに役立ちました。最初はフォロワーも10人くらいだったんですが、つんに関するつぶやきはリツイートやいいねがすごいついたので、ほとんどフォロワー外なのに、どんどん広まる拡散力に驚きました。 友人の力もありがたかったですね。 あと、自分の犬が迷子になってしまって初めて、迷子になってる動物の多さを目の当たりにしました」

——つん君との再会ツイートも、反響が大きかったですね。

「探している時に多くの方が迷子情報を拡散してくださり、つんのことを気にかけてくれていることは知っていたので、再会できたツイートを多くの人が見てくださり、つんの無事がSNSを通して応援してくださっていた方や支援くださっていた方々に伝わったかな、と思っております。つんは絶対に生きてるってそう信じ続けました。 もちろん、ネガティブに思考がいくことだって幾度もありましたが…。今回つんと再会できたことは、本当に奇跡だと思いますが、やれることが少なく感じても、信じ続けることは大切だと思います」

現在は、ほかの迷子の犬や猫の情報を拡散するなどでSNSを活用している飼い主さん。多くの飼い主さんの元へ、迷子になったコたちが無事に帰ってくることを願っています。つん君の発見が、今も迷子の愛犬や愛猫、ペットを探す多くの飼い主さんたちの希望になりますように。

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