住宅地に現れた野良猫たち
キキちゃん・ララちゃん(6歳・メス)は野良の子猫姉妹。2017年3月、群馬県在住のKさんの近所に仲間と一緒に現れた。1歳になっていないくらいの猫が全部で5匹ほどいたという。その後、Kさん宅のリビングの窓の前にキキちゃん、ララちゃんが来るように。最初は別々に現れたという。
「ごはんはあげませんでした。TNRする自信もなかったし、どうしたらいいのか分からなかったからです。2匹は毎日何度も現れて、『ごはんをちょうだい』と鳴きました」
1匹はエイズキャリアだった
2匹が来るので、Kさんは家にいるのが辛くなり、近所の友人の家に行って過ごすようになった。しかし、ついにギブアップ。「もうダメだ」と思い、とりあえずごはんで誘ってキキちゃんを保護した。Kさんが出かけている間に、娘さんがララちゃんを保護。先住猫が2匹いたので、ウイルス検査のため1カ月間隔離部屋で過ごさせた。
「ララはエイズキャリアでした。獣医さんに『ララだけ別の部屋にした方がいい』と言われたので隔離したのですが、ララが鳴いて、鳴いて、かわいそうなくらいでした」
Kさんは考えに考え、ララちゃんをみんなと一緒にした。最初は心配したが、先住猫のさんたちゃんや源ちゃんは、キキララちゃんに関わることはあまりなかった。
強い絆で結ばれた2匹
ごはんは2匹とも素早く食べる。Kさんは、「さすが外猫ちゃんだなあ」と思ったそうだ。
「我が家では、キキのことをお姉さんと呼んでいます。いつもララがキキに甘えてぺろぺろしてもらっているからです。ララは怖がりで、賢いキキが守ってきた気がします。鳴いて人間にごはんをもらうのもキキがララに教えたのでしょう。2匹の絆は強いと思います」
支え合って生きてきた姉妹猫。2匹一緒に穏やかに暮らしている。