天気の良い日にベランダで過ごしていて、ふと振り向くと目に飛び込んできた驚くべき光景を撮影、投稿したツイートが話題です。そこには何と、愛猫が全部の足の爪を網戸にひっかけ、大の字になってぶら下がる姿が写っていました。
「天気いいからベランダで過ごしてて、ふと振り向いたらこうなってた」というひと言とともにツイートしたのは歌人の「上坂 あゆ美 | 『老モテ』発売中」(@aymusk)さん。猫さんのキリッとした表情も相まって、投稿を見た人からは「スパイダーニャン」「勇者ぬこ!見参!」などの声が上がっています。
今回話題になった猫さんのお名まえは「衣(ころも)」ちゃんといい、ちょうど3月で7歳になります。衣ちゃんはイチゴ農家さんの家のそばで生まれ、生後半年ほどで上坂さんに引き取られました。また同居猫で現在6歳の「糸(いと)」くんは上坂さんの出身地である静岡にて貰い手のない子猫がいる、ということで引き取ったそう。2匹は元気に育ち、今は飼い主である上坂さんとともに東京で暮らしています。
上坂さんに愛猫の衝撃的な姿を見た時のことをお聞きしました。
「ベランダに出たいわけじゃなくて外にいる私を心配しているんだと思います」と話す飼い主さん
――結構長くベランダにおられたのですか。
私はベランダでコーヒーを飲みながら、煙草を吸っていました。ベランダに出た瞬間から衣が啼(な)いてるなと思っていましたが、煙草の煙がかかると良くないしそのままにしていました。
――衝撃的な姿です。
しばらく経ってから啼(な)き止んだなと思ってふと振り返ったらこの体勢になってました。笑っちゃいました。
――この後はどうなりましたか?
腕の限界が来たのか、わめきながら床に落ちていきました。衣がひっついている間は網戸を開けようにも開けられないので、衣が着地してから部屋に戻りました。衣は生まれてからずっと家猫なので、ベランダに出たいわけじゃなくて外にいる私を心配しているんだと思います。
――投稿が大きく拡散しました。
衣の顔を見て「イケメン」「俺様」と言っていただくコメントが多かったのですが、女の子です。でも私も衣はかっこいいと思うので、わかる〜って感じでした。
そんな「ハンサム」な衣ちゃんですがふだんの性格について「見た目はクールで王様っぽいのですが、私に対してはベタベタで甘えん坊です。愛が重過ぎて、私以外の人間にも猫にも全く懐かず、私の姿が見えないとキレるので、人間で言ったら地雷系だと思います」とも話す上坂さん。網戸に張り付く姿が話題になった衣ちゃんですが、それも飼い主さんへの愛ゆえの行動だったのかもしれない…と思うと感慨深いですね。
【上坂 あゆ美(うえさか あゆみ)さんプロフィール】
静岡県生まれ、東京都在住。歌人・エッセイストとして活動中。昨年出版した第一歌集である「老人ホームで死ぬほどモテたい」(書肆侃侃房)が現在五刷と好調な売れ行きで、自身の心の動きを素直に詠んだ歌が注目されている。今年2月には本書の副読本である「歌集副読本」(ナナロク社)が発売されたばかり。
◇Twitter 上坂 あゆ美 | 『老モテ』発売中 @aymusk