パーソルキャリア株式会社が運営する転職サービス『doda（デューダ）』はこのほど、20～65歳の正社員男女の年収中央値をまとめた「正社員の年収中央値」を発表しました。その結果、正社員の年収中央値は「350万円」で、平均年収は「403万円」であることが分かりました。
調査は2021年9月～2022年8月末の期間に、同サービスに登録した20～65歳の正社員男女を対象に実施され、有効回答数は約56万件でした。なお、「平均年収」は手取りではなく支給額、順位算出は平均年収（万円）の整数で順位づけしているといいます。
同サービスに登録している約56万人の年収データを集計したところ、「300万円～400万円」（32.7%）、「300万円未満」（23.8%）、「400〜500万円未満」（20.9%）が多く、中央値は「350万円」、平均年収は「403万円」という結果になりました。なお、平均値が中央値を上回っているのは、年収が高い層が平均値を引き上げたためだそうです。
これを男女別でみると、「男性」の年収中央値は400万円（平均年収449万円）、「女性」の年収中央値は303万円（同347万円）でした。
また、年齢別で年収中央値の推移をみると、男女ともに20代前半から後半にかけて年収が上昇傾向にあるものの、30歳ごろを境に男女で傾向の違いがみられました。
男性は40歳手前まで平均値と中央値であまり差がなく、年齢が上がるにつれて年収も上昇。40代になると、平均値は上昇傾向にあるものの、中央値は500万円のまま横ばいの状態になっている一方で、女性では30歳手前までは平均値と中央値であまり差がなく、年収は上昇傾向。年収中央値は29歳以降横ばいの状態が続き、50代半ばまで350万円～360万円で推移しています。
なお、男女ともにピークは60歳となっており、それ以降は、再雇用や再就職をする人が多いこともあって、年収が下がる傾向が見てとれました。
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次に、「年収中央値」を職種別にみると、最も高いのは「医師」で855万円（平均年収1027万円）。「医師」は中央値と平均値の差が全職種で最も大きく、これは、担当領域が多岐にわたるため、年収の差が生じたと考えられます。続く2位は「運用（ファンドマネジャー／ディーラー）」で710万円（同845万円）、3位は「投資銀行業務」で700万円（同850万円）でした。
また、業種別では、「たばこ」業界が最も高く700万円（平均年収769万円）。2位は「投信／投資顧問」で600万円（同768万円）で、全業種の中で最も平均値との差が大きいことから、収入の個人差が大きい業界といえるほか、3位は「医薬品メーカー」で550万円（同617万円）がランクインしていたといいます。
