水産系学科の高校生たちが作ったサバ缶が、神戸のホテルで「プロの料理」に 素材の味わいにシェフも奮起

八木 純子 八木 純子

 「ホテル北野プラザ六甲荘」は兵庫県立香住高校(香美町)とコラボし、同校の生徒が加工製造した「サバ缶(水煮)」を使った新メニュー「豆乳白味噌小鍋」と「鯖のチリソース」を2月1日から期間限定の特別価格で提供する。これは北野町に移転して昨年12月に65周年を迎えたのを記念した企画。地域貢献の一環とのことだ。

高校生が作ったサバ缶で作るプロの料理が好評!

 公立学校共済組合の宿泊所でもあるホテル北野プラザ六甲荘。その1階にある「神戸北野ダイニングNinNin」では65周年記念メニューの一つとして「豆乳白味噌小鍋セット」と「鯖のチリソースセット」を出している。「豆乳白味噌小鍋」はサバとの相性が抜群で、これからの季節、身も心も温まる。「鯖のチリソース」は一度素揚げしたサバを食べやすい大きさにカットしたもので、こちらはピリッとした辛さが食欲をそそると好評だ。

 料理を手がける中辻総料理長は「高校生たちの思いが缶を開けた瞬間に伝わってきて、その熱い思いに応えるためにも、また、素材の味を損ねないように自分の持てる力を存分に発揮して一生懸命作りました」と話す。

県下唯一の水産系学科の高校生たちが作ったサバ缶

 兵庫県内で唯一、水産系学科がある香住高校では食品の調理や加工などの知識と技術から販売までを学び、「食のプロ」を目指している。なかでも同校の缶詰は30年以上の伝統があり、加工実習で作ったサバ、マグロ、サンマなどの製品を地域で販売する実習も行い、商品作りや販売体験も学んでいるという。

 今回のコラボについてシーフードコースの生徒の1人は「香住高校で学んでいる食品の調理や加工技術を活かして私たちが一つ一つ丁寧に作っています。そのサバ缶がホテルの一流シェフの手によって新たなメニューとなり、とても嬉しく思います。たくさんの人に食べてもらいたいと願っています」と語ってくれた。

試食と生徒のテーブルマナー講習会をホテルで実施

 また昨年12月14日にはホテル北野プラザに香住高海洋科学科シーフードコースの生徒を招き、試食会とテーブルマナー講習会を開催。参加した生徒は「最初は緊張しましたが、いい勉強になりました。チリソースの方はサバが竜田揚げにしてあり、魚が苦手な人でもおいしく食べることができるのでは。また豆乳の方はチーズが入っており、とても濃厚な味わいでした」と感想を口にしている。

 実は「豆乳白味噌小鍋セット」「鯖のチリソースセット」は人気で品切れ状態だったが、この2月1日から再び販売予定で、ランチタイムとディナータイムで楽しめる。また六甲荘フロントの売店「兵庫県立学校実習生産品コーナー」では香住高のサバ缶も販売中。

◇「神戸北野ダイニングNinNin」
神戸市中央区北野町1-1-14 ホテル北野プラザ六甲荘1階/ランチ11:30~14:30 ディナー17:00~21:30/電話078-241-2497)
https://www.rokkoso.com

◇期間限定「豆乳白味噌小鍋セット」「鯖のチリソースセット」
2023年2月1日(水)~2月28日(火)まで、通常価格各2000円(税・サ込)を特別価格各1600円(税・サ込)で提供。鯖缶の製造状況によって販売できない場合があるとのこと。

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