結婚や出産などのライフイベントは、それまでに働いてきた環境を大きく変えます。ライフイベントの変化によって退職する割合に、男女で差はあるのでしょうか。20~1000人以上の会社に所属し、1年以内~10年以上勤務している20~50代の男女565人を対象に聞いたところ、女性の3人に1人がライフイベントによる退職経験があり、ライフイベントによって退職した割合は女性のほうが2倍以上多いことが分かったそうです。
キャリアや就職・転職全般に関する研究や各種調査を行う機関『Job総研』を運営する株式会社ライボが2022年11月に実施した調査です。
結婚やライフイベントの変化により退職した経験があるか聞いたところ、退職した経験がない人は77.3%で、退職した経験があると答えた人は22.7%でした。結婚してもそのまま今の職場に残ることも多く、育休の制度も整ってきているために退職するという選択肢を選ばない人も多くなってきているのかもしれないといいます。
これを男女別にみてみると、ライフイベントの変化により退職した割合は、男性が15.9%で女性が35.0%と、女性の方が2倍以上多い結果となったそうです。調査会社は「パートナーとの勤務先が離れている場合に、女性がついていくという選択肢をしている家族が多い可能性があります。また女性の場合は出産もあるため、出産を機に退職するという人も一定数いる可能性があります」と分析しています。
また、ライフイベントの変化により退職したことを後悔しているか聞いたところ、12.8%の人が「後悔した」と答えた一方で、87.2%の人は「後悔していない」と答えたそうです。
実際に後悔した人とそうでない人の意見について、以下のようなコメントが寄せられました。
【退職したことを後悔している】
▽15年程度勤務していたのでそのままいればよかったと思った(40代男性)
▽福利厚生がいい会社でいわゆる大企業、年収もよかったので無理してでも続ければよかったと後悔しています(40代女性)
【退職したことを後悔していない】
▽勤務地を変えたく、またキャリアアップにもつながったから(30代女性)
▽第二子誕生を機により収入が高い会社へ行く必要があると考えたため(30代男性)