「小1の壁」…働く親の約半数が経験 「学童に入れなかった」「学級閉鎖で有休が足りなくなった」

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みなさんは、子どもが小学校に上がると仕事と子育ての両立が保育園時代に比べて困難になる、いわゆる“小1の壁”を感じたことはありますか。小学3年生までの子どもを持つ全国の保護者の男女1014人に調査をしたところ、半数近い人が、「“小1の壁” を感じた経験がある」と回答しました。具体的には「仕事と家庭の両立に苦労した」「学校の長期休暇を考慮する必要があった」などに回答が集まったそうです。

株式会社青月社が運営する『アフタースクール寺子屋』が、「小1の壁に関する調査」と題して2022年12月にインターネット上で実施した調査です。

まず、「現在の子どもの学年」を聞いたところ、「3年生」(46.6%)、「2年生」(43.5%)、「1年生」(23.5%)という結果になりました。また、「現在の学年で生じた悩み」としては、以下のようなコメントが寄せられたそうです。

【1年生】
▽集中力がない(30代女性/岐阜県)
▽恥ずかしくて意見を言えないことがある(30代女性/岡山県)
▽給食を時間内に食べること(40代女性/愛知県)
▽友だち同士のトラブルが何回かあり、子どものことだからという親と、親が出てくるパターンがありめんどくさかった(30代女性/兵庫県)

【2年生】
▽いつから子供だけで遊びに行かせるか悩んでいる(40代女性/大阪府)
▽2年の2学期になり急に学習内容が難しくなったように感じる(30代女性/愛知県)
▽宿題をやろうとしない。声を掛けると怒り出す。 先生によって進みや習得の差が出ている(30代女性/茨城県)
▽1年生の時よりも勉強が難しくなり、今まさに九九を覚えるのに苦労している(30代女性/静岡県)

【3年生】
▽反抗期で反発ばかりする(30代女性/北海道)
▽友達と上手く関われない事がある(40代女性/神奈川県)
▽お友達同士だけで遊ぶことが増えて見えないところでトラブルに巻き込まれる(30代女性/埼玉県)
▽いつから塾に行かせるか、学校の勉強だけでどの程度学力が身についているか見えにくい(40代女性/兵庫県)

続いて、「“小1の壁”を感じた経験はありますか」と聞いたところ、「ある」と回答した人は49.0%、「ない」と回答した人は51.0%でした。また、「子どもが小学生になったことで、自身が困ったことや大変だったこと」については、「仕事と家庭の両立に苦労した」(54.7%)が最多だったほか、「学校の長期休暇を考慮する必要があった」(41.7%)、「学校における保護者の役割が増えた(PTA、行事など)」(38.0%)といった回答が上位に挙げられました。なお、困ったことや大変だったことについて回答者からは以下のようなコメントが寄せられたそうです。

▽介護職なのでコロナ禍で感染する事に神経質な職場だったので児童館の利用を控えた為パートに変更した(30代女性/北海道)
▽学童クラブに申し込んだが入れなかった。お迎えの時間が早いので仕事に影響が出た(30代女性/福島県)
▽食品会社に勤めているので、ノロウイルスになると菌が無くなるまで出勤できないため、1ヶ月近く休むはめになった(30代女性/栃木県)
▽コロナ禍ですぐ学級閉鎖になり、仕事を休んだら有休消化するしかなく、有休が足りなくなった(30代女性/岡山県)
▽朝晩は毎日ダッシュ、保育園お迎え→学童お迎え、次男がトイトレ中だったのでお迎えの途中でトイレを探し回ることもあった(40代女性/神奈川県)

一方、「子どもに関して困ったことや大変だったこと」では、「勉強に積極的に取り組めなかった」(23.1%)、「学校の授業についていけなかった」(15.8%)、「友人関係に悩んでいた」(15.3%)といった回答が上位に挙げられたそうです。

次に、「子どもが小学生になったことで、子ども本人の成長を感じたこと」を聞いたところ、「友達が増えた」(46.8%)、「学校を楽しめるようになった」(43.4%)、「身の回りのことができるようになった」(35.8%)という結果になりました。具体的な変化について回答者からは、以下のようなコメントが寄せられたそうです。

▽最近は自分でアラームをかけて起きれるようになった(40代女性/神奈川県)
▽自分で時計見て行動するようになった(40代女性/愛媛県)
▽お友達の名前が話題に上がる。 勉強を教えて欲しいと来るようになった(30代女性/千葉県)
▽身の回りのことを自分でできるようになった。1~2時間くらいであればあればお留守番もできる(30代女性/神奈川県)
▽自分のことはするようになったが、人間関係が広がった分、親の話を聞かない事が増えた(30代女性/宮崎県)
▽以前よりも友達との交流においてうまく対応できるようになりました。嫌な事をされたり言われたりした際には、上手くかわしているようです(40代女性/北海道)

最後に、「学校以外の場に子どものコミュニティ(習い事、学童など)はありますか」と聞いたところ、79.2%の人が「ある」と回答。具体的には、「習い事」(66.4%)、「スポーツクラブ」(40.7%)、「学童」(33.0%)といった回答が上位に挙げられたそうです。

同スクールは「学校や家庭以外の居場所、いわゆる“サードプレイス”では親が子どものケアができない時間に子どもを預かってもらえるだけはなく、そこでは、学年で区切られる均一的な学校での人間関係だけでは見つけられない自分らしさを発見したり、新たな体験を通じ多様な人間関係を構築したりすることができます」とコメントしています。

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