「早晩肌寒くなってきたので今年もなだちゃんの子育て(ぬいぐるみ運び)が始まった。毎年気温が下がるとせっせと暖かい所や陽の当たる場所に運び始める。外での寒い時期の子育ての大変さを覚えているのだろうか。もし外猫の保護をご検討されている方がいらっしゃいましたら、寒さが厳しくなる前に是非」とつぶやき、コンドリア水戸 (@mitoconcon)さんがTwitterに投稿した、留守中の「見守りカメラ」の映像が話題です。
そこに映っていたのは、階下から現れたもと保護猫、なだちゃんが、子猫を呼ぶような鳴き声をあげ、ぬいぐるみを咥えて階段を駆け上がる姿……。
かつて、野良猫として過酷な状況で子育てをしていたという、なだちゃん。今もせっせと子猫たち(ぬいぐるみ)を暖かい場所に運ぶその姿に、「お外で暮らしていた時期、そうやってお子たちを守ってきたのですね…」「深い母性愛に涙が出ます」と、その母心に寄り添うコメントが殺到。そんな「なだちゃんの子育て」について、飼い主のコンドリア水戸さんにお話を聞きました。
気温が下がると始まる「子育て(ぬいぐるみ運び)」
コンドリア水戸さんのお家には、7歳になる茶白のマナくん、6歳になるめいくん、4歳のことくん、同じく推定4歳のボスくん、そして、今回の動画に映っていた推定5歳になるキジ白の女の子、なだちゃんの計5匹の保護猫が暮らしています。
水戸さんちで唯一のメス猫、なだちゃんは、もと野良猫。マンションの軒先で子育てをしていたため、近隣の住民からひどい扱いを受けていました。そのせいか、保護時には尻尾に大怪我を負っており、後に断尾手術を受けたそうです。
今から2年前、水戸さんご夫妻に迎えられたなだちゃんは、その年の年末から、「子育て(ぬいぐるみ運び)」を始めたそうです。当初、水戸さんご夫妻は知らぬ間に「ぬいぐるみ」が移動していることが不思議だったそうです。今年も気温が低下したと同時に、子育て(ぬいぐるみ運び)を始めたなだちゃんについて、コンドリア水戸さんにお話を伺いました。
懐かないのは覚悟の上でしたが、大の甘えん坊に
ーー去年、一昨年のなだちゃんは、12月頃から「子育て(ぬいぐるみ運び)」をしていたそうですね。
「暖かい時期はほとんど触らないぬいぐるみたちを触り出すのが、いつも少し肌寒くなってきた時期なのですが、今年は少し早かったですね。本格的に猫ベッドやこたつに運びだすのは、例年通り、もう少し寒くなってきてからだと思います」
ーー水戸さんのおうちに迎えられた直後と今、なだちゃんに「変化」はありましたか?
「今では甘えん坊のなだちゃんですが、保護された後もなかなか人に慣れず、2年も保護ボランティアさんのお家でお世話をしてもらっていました。野良猫時代に迫害されていた経験から、人間に対して根強い警戒心があったのだと思います…」
ーー野良猫時代になだちゃんが産んだ子猫たちはどうなったのですか?
「全員保護されました。それぞれ里親様のもとで幸せに暮らしているそうです。子猫たちがみんな巣立ったのもあり、そろそろなだちゃんも里親募集して良いのではないか?と保護主さんが思った時に、たまたま私たち夫婦の目にとまりました。懐かないことは覚悟の上でしたが、意外にもすぐに馴染み、大の甘えん坊になりました。甘えたいのをずっと我慢していたのかなと思っています」