大学、大学院における聴講生制度がSNS上で大きな注目を集めている。
きっかけになったのは編集者で大学院生の服部円さん(@madokahattori)の「社会人だけど勉強したくて大学院に行ってみたい、という相談をされることが増えてきたんだけど(友人知人だけでなくインスタのDMで知らない人からも)お金や時間の問題で不安な人には聴講生をオススメしてる。国立だと入学金28000円+1コマ14800円で講義を受けられる。もっと知られてよいのでは。」という投稿。
聴講生制度とは学位取得や卒業資格を目的とせず、条件付きで社会人や他大学の学生が授業を聴講することができる制度。服部さんが言うようにけっして多額の費用を要しないため、純粋に興味のあることを学んだり研究したいという人にはうってつけの制度だ。
服部さんの投稿に対し、SNSユーザー達からは
「知りませんでした。もう大学受験するほどの勉強に耐えられる歳でもないけど、知りたいことはある。そんな私にぴったりかもしれません。いや、山城とかに情熱をもって一人フィールドワークしている旦那にこそ合ってるのかも。調べてみます。よい情報をありがとうございます。」
「うーん、科目等履修生をお勧めしたい。実際に単位は取れるか、評点はどうかも試せます。あと、取得した単位は入学後、修了認定単位にも出来ます。(一部科目は除外の事あり)私はこれでM進・修了できました」
「年間約6万円で科目等履修生になって良かったことは大学のネットワーク使えるので論文も読み放題でした!」
「海外大学(院)のDistance learning(Online courses)も米国以外は結構安価ですよね(円安が辛い)。純ジャパには多少ハードル高いですが、正規よりもTOEFL等の足切りも低いのでおすすめです。」
など数々のコメントが寄せられている。
服部さんにお話を聞いた。
ーー大学院に興味を持つ方たちに共通した傾向は感じますか?
服部:「なんとなくなにかしたい」という漠然とした人は少なくて、〜〜のことをもっと深く知りたい!という具体的な相談が多いです。学び直しというと、大人の思春期というか、自己実現にみられがちですが、それよりもわりと純粋な学問への興味が強いです。だから、お稽古とかサロンのような趣味ではなく、大学にまた目を向けるのではないかなと。
ーー聴講生制度をお勧めされる理由をあらためてお聞かせください。
服部:大学院はやはり必要な単位であったり、レポートや結果を出さなければいけません。時間もお金もかかります。なかなかハードルが高いです。その点、聴講生は、捉え方は人それぞれかと思いますが金額もそこまで高くないので、一歩を踏み出しやすいかなと。
聴講生のほかにも科目履修生などいくつか選択肢があるので、気になる大学のホームページで調べることをお勧めします。情報は誰でも見れる場所に公開されてます。
ーー今回の反響についてご感想をお聞かせください。
服部:1万リツイートされてもクソリプみたいなのがほぼなくて、「情報ありがとうございます」とか「やってみようかな」みたいなポジティブな反応が多くてびっくりしました。社会人になってもみんな学びたい気持ちがあるんだなと感じました。
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筆者もそうだが、世の中には年齢や社会経験を経てはじめて興味を抱くことも数多くある。聴講生制度はそんな時、社会人が学びを深めるにはうってつけの制度と言えるだろう。
なお服部さんは現在、「CAMP NYAN TOKYO」という研究チームで猫の研究に取り組んでおり、研究に協力してくれる飼い主さんを募集しているとのこと。ご興味ある方はぜひお問い合わせいただきたい。
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【服部円さん関連情報】
▽Twitterアカウント
https://twitter.com/madokahattori
▽公式ホームページ
https://www.madokahattori.com/
▽CAMP NYAN TOKYO
https://sites.google.com/view/campnyantokyo/