これを描けと?工事中の大鳥居を、写生大会の告知に 「鳥人間コンテストの足場かと…」と話題→これまでの挑戦者はゼロ

塩屋 薫 塩屋 薫

広島県の人気観光地・宮島で今秋に開催される『宮島写生大会』。今回で99回を迎える歴史ある企画ですが、Twitterではその告知チラシが話題に。そこに写る世界遺産・嚴島神社の大鳥居について、通常であれば朱い鳥居を描けばよいところを、足場が組まれたことで難易度が劇的にあがってしまったことが指摘され、同意する人が続出。同大会の担当者にお話を聞きました。

難易度の高さを例える人が続出し「鳥人間コンテストの足場かと思いました」「プレバトの課題になりそう」「芸大の入試実技?」「写生と言うか建築パースのデッサン練習的な…w」との声も。

また、今回は「成人の部」も追加されるため「社会人のガチ勢の作品も見てみたいし、子供たちがどう描くのかも見てみたいw」「参加する勇者はどれくらいいるんだろう…」「大友克洋先生しかいないのでは?」と予想したり、「CADソフト使ってもいいですか?」「定規が要りそうですね」「水面に写る鳥居描き 印象派ぽくぼやかすとかね」と作戦を練る(?)など、さまざまな反応がみられます。

工事中の大鳥居を描いた作品は1作品も無く…

約70年ぶりとなる大鳥居の修復工事は2019年6月に開始され、完了予定は2022年内とのこと。工事完了の直前特別企画として誰でも参加でき、2日間開催されることになった同大会について「宮島観光協会」の末田匡拡さんに教えてもらいました。

――Twitterで話題になっていますね!

まずはセンスの良い一文を沿えて投稿し、拡散くださいました投稿主様にこの場をお借りして感謝申し上げます。昨年は、工事以前の通常の大鳥居の画像でポスターを制作しておりました。

――「成人の部」が加わったのは、工事中の大鳥居の写生に挑戦してほしいなどの思いもあったのでしょうか?

これまでは幼児から高校生までが対象の事業でした。大鳥居修復工事が完了することをPRするため、できるだけたくさんの方に知ってほしい、参加してほしいという思いで「成人の部」を新設しました。

――今回で99回目とのことですが、写生大会はいつから始まったのでしょうか?

昭和26年から始まった事業で、最初の数年は春と秋の年2回開催でしたので単純に約100年前という訳ではございません。当初は、宮島町主催の事業でした。

――毎回、何名ほどが参加されていますか?

コロナ前は200名以上のお子様に参加いただいておりましたが、昨年および一昨年のコロナ禍では160~170名ほどでした。近隣からお越しになられるお子さんの参加が多く、家族連れや部活動単位、お友達同士などさまざまです。絵具は受付場所で販売もしておりますので、飛び入り参加も歓迎しており、年に数組はそういった方もいらっしゃいます。

――大鳥居以外にも宮島町内の史跡・名勝などを選んで写生できるとの事で、これまではどのような作品が多いですか?

大鳥居工事前は、提出作品の3割程度は大鳥居で、その他には嚴島神社・五重塔・豊国神社・紅葉谷公園などが多く描かれます。

――大鳥居の工事以降、変化はみられましたか?

工事が始まった2019年以降は、工事中の大鳥居を描いた作品は1作品も無く、別の場所を描いた作品が増えました。足場が組まれているにも関わらず、心の眼で見たのか足場が無い大鳥居を描いた作品は2~3点ありました。

――今年は挑戦する方がいるのか楽しみです。大会に向けてメッセージをお願いします。

足場が組まれた大鳥居を描ける機会は恐らく人生でこの1回限りです。このワンチャンスをどうか活かしてください。もしくは宮島島内にはたくさんの素晴らしい風景がございますので、この機会に宮島にお越しいただき、是非美しい宮島を描いてください。

◇ ◇

開催は10月1日・2日、参加無料。受付は両日とも9:00~11:00(作品提出は~15:00※日をまたいでの作品提出は不可)。入選作品は嚴島神社廻廊に2週間展示された後、「ゆめタウン廿日市店」に2週間ほど展示予定。

また、大鳥居は改修工事のため全体をシート(メッシュ素材)で覆われている状態で(本年12月末までに撤去予定)、回廊などの社殿も一部修復工事がおこなわれています。参拝に支障はありませんが、詳細は嚴島神社の公式サイト「工事状況及び計画ご案内」からご確認を。

「宮島観光協会」公式サイト https://www.miyajima.or.jp
「嚴島神社」公式サイト http://www.itsukushimajinja.jp

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