動物病院でも使われる壁紙を選択、扉をつけて「個室化」したキッチンに大満足!こだわり抜いた「猫と暮らす家」

古川 諭香 古川 諭香

2匹の愛猫と快適に暮らせる共生住宅を建てたい――。そんな想いから、家づくりに取り組んだのが、エーコさん(@mugicha719913)。共に保護猫のむぎちゃんとチャーくんは、飼い主さんがこだわり抜いた“理想の城”で伸び伸びと暮らしています。

2DKのアパート暮らしを経て一軒家を建築

飼い主さん家族は2DKのペット可アパートに住んでいましたが、2人と2匹で住むには狭く、日常の中で様々な不満を感じることが増えていきました。

「頭数+1個という猫にとって理想的なトイレ数を置くスペースがなく、フローリングは傷だらけ。猫たちが家を駆け回る音やニオイも気になっていましたし、壁紙は弱くて爪とぎ防止シートを貼っても、猫たちがめくって遊んでしまっていました」

そこで、思い切って猫も人も快適に暮らせる共生住宅を建てようと決意。

「猫たちと暮らす前から家を建てたい願望があり、今後、家族構成が変わることも考えて計画し始めました」

土地選びの際は、コンビニが近いなど人間にとって便利なだけでなく、近くに動物病院があり、いざという時に頼りやすい場所であることも重視。

アパート暮らしでの教訓を活かし、壁紙や床材にもこだわりました。

「なるべく被害を抑えたかったので、動物病院でも採用されている、キズや汚れに強いサンゲツの「スーパー耐久性」とリリカラの「スーパー強化+汚れ防止」の壁紙を、家のほぼすべての壁に使いました」

床材は車椅子を使ってもキズや凹みが付きにくい、EIDAIの「スキスムSパートナーワン」やDAIKENの「トリニティ」を使用。

そして、各部屋には様々な共生の工夫を盛り込みました。例えば、玄関ホールからLDKへと続く廊下には脱走防止用の扉を設置。

扉は猫に開けられないよう、念のため、丸ノブのハンドルをチョイス。

「廊下にある階段横収納の下は、猫トイレスペース。計測し、ぴったりサイズのスペースを作りました。アパートでは人のベッド脇に猫トイレを置くしかなく、臭いや猫砂だらけになってしまうことに悩まされていたので、解決できてよかったです」

リビング・ダイニングは吹き抜け部分にキャットステップ(MYZOO)とキャットウォークをつけ、猫たちが自由に部屋を行き来できるように配慮。

キャットステップの先には3連窓があり、いつでも外を眺められます。

リビング・ダイニングには猫専用の水飲み場も完備しましたが、ハウスメーカーとの打ち合わせ不足により、ちょっぴり残念なことが…。

「ポップアップ式の排水栓をつけることができない洗面ボウルを選んでしまい、ゴム栓をするしか水をためる方法がなくなってしまいました。猫たちはゴム栓を爪に上手く引っ掛けて水を抜いてしまうので、水飲み場として機能していません…」

その一方、飼い主さんは猫たちの安全を考え、あえてオープンにせず、扉を設置することにしたキッチンに大満足しているよう。

「むぎちゃんは頭がよく、引き戸を自力で開けることができるので、扉には鍵も付けました」

鍵付きの扉はウォークインクローゼットや脱衣所、2.5階にある子ども部屋の前にも設置。
「開放感はなくなりましたが、イタズラされる確率がグッと下がり、子どもが産まれても安心できると感じています」

新居での生活がスタートしたのは、昨年の9月のこと。引っ越し初日、飼い主さん家族は愛猫たちのビビリな性格を考慮し、2.5階にある子ども部屋を一時的な猫スペースに。

「2匹は最初の数日間、ご飯もろくに食べられないほど怖がっていたので、前の家で使っていたおもちゃやブランケット、猫ベッドなどを近くに置いて、少しでも安心できるようにしました」

すると、1〜2週間後にはご飯が普通に食べられ、自由に家を探検できるまでに。今では、2匹で追いかけっこを楽しむ姿も見られています。

「家が広くなり、上下運動ができるスペースが増えたので、2匹で駆け回って遊ぶことが増えたように思います。アパートの頃は遊び足りないのか、夜な夜な大運動会が開催され、体を踏まれて満足に寝られない日があったのですが、それがほぼなくなりました」

そう語る飼い主さんは実際に猫と暮らせる注文住宅を建てたからこそ、今後、猫との共生住宅を建てようと考えている方に、こんなアドバイスを贈ります。

「猫の性格で変わってきますが、壁・床材はこだわるといいと思います。いたずらっ子の猫さんがいるご家庭は、特に。やはり、なるべく新築時の綺麗さをいつまでも維持したいので、多少オプション費用がかかっても標準よりいいものにしたほうが、後々が楽だと思います」

大好きな愛猫たちを守れ、より好きになれる工夫。それが、飼い主さん宅には詰め込まれています。

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