カモノハシを抱っこ!? リアルすぎる等身大ぬいぐるみに驚き「凄すぎて何度も写真拡大」「素手で大丈夫なの!?」

中河 桃子 中河 桃子

「ほぼ等身大のカモノハシを作りました」と投稿されたのは、カモノハシのぬいぐるみの写真。ギュッと抱っこされています。「作った!?」と二度見するほどのリアルさで人々を驚かせた、造形作家のLilacoo(らいらっくー)さん(@sweet_mokaketu)に話を聞きました。これまでに羊毛フェルト作品や、幻獣など、ぬいぐるみタイプのアートドールを、約30作品以上制作されています。

リプライには「え、本物じゃないんですか?!!? えっ?!?!!?」「めちゃくちゃ可愛いですね」「凄すぎて何度も写真拡大しちゃってますw」「まるで、ペットにされているのかと 思いました」などのコメントが続々と投稿されて祭り状態に。現在では13万を超えるいいねがついています。

カモノハシはオーストラリアの河川だけに生息する哺乳類。くちばしと水かきがあるほか、卵を産んで赤ちゃんを育てるという、鳥類とは虫類の特徴も合わせ持つ大変珍しい動物です。国内の動物園での飼育はなく、オーストラリアでのみ見学できます。

「カモノハシに会えた気分になれたら」との思いで制作されたらいらっくーさんに、話を聞きました。

――もともとカモノハシはお好きでした?

「はい、他の動物には見られない珍しい特徴をたくさん持つ生き物なので、珍獣好きの私の中ではかなりお気に入りの部類の動物です。いつかオーストラリアへ本物を見に行くのが夢でもあります」

――どのような工程でぬいぐるみを作られました?

「粘土のパーツを作り、トイスケルトンというぬいぐるみ用の骨格と繋げ、表面の毛皮はフェイクファー生地を縫い合わせて作っています。今回は2週間ほどかけて制作しました」

――制作で苦労されたポイントは?

「カモノハシは平たい動物なので、普通のぬいぐるみのように綿をいれると丸くなり過ぎてしまい、ちょうど良いバランスに綿を調整するのが大変でした。

また、オスのカモノハシにあるという毒のある蹴爪を再現したのはこだわりポイントです。頭やくちばし、水かきは粘土で作りました。こちらも全て手作りです。

制作するうちにとても愛着が湧いたので、今は名前を付けたいと考えています」

――ぬいぐるみを作る際に意識している点は?

「今までの作品はあまり間近で見ることが叶わない動物や実在しない幻獣を少しでも実感したいという願望で、まるで生きているような、近づいたら呼吸が聞こえてきそうなリアルさを追求して制作してきました。そのため、頭の中だけのイメージで作らずに、制作前にいろんな角度からの資料を集めたりイメージ図を書いたりして、バランスを常に確認しながら制作しています。

ただ、アートドールや羊毛フェルトの良さはリアル性だけでは無いと思っているので、今後は例えばぬいぐるみらしい可愛さだけを追求したようなデフォルメ作品に挑戦するのも面白いかなと思っています」

◇  ◇

らいらっくーさんが生み出した動物や幻獣は、まるで実在するかのようなリアルさで、躍動感にあふれているのが魅力です。今回のカモノハシは、「かわいい」「欲しい」との声が多く寄せられたため、現在は販売も検討中だそう。「販売は、数カ月先になる予定です。まずはオークション形式で販売してみて、それから適正価格を決めることができれば」と、らいらっくーさん。

また、手がけた幻獣「鹿龍」の制作過程が5月31日発売の書籍『幻獣の作り方 可動式幻獣ドールの制作技法&作品集』にて掲載され、2022年10月には、初個展を小岩井農場(岩手県岩手郡)で予定。詳細についてはTwitterアカウントでチェックを。

Lilacoo(らいらっくー)さんTwitterアカウント:https://twitter.com/sweet_mokaketu

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