古道具屋で買った犬の絵の額から柴犬の写真が…大切なものでは? 持ち主探し「テレビ番組に依頼するしかない」リプ殺到

渡辺 晴子 渡辺 晴子

「額を外すと中から写真がでてきました。事情があって手放したのかもしれませんが、大切なものに思えてならないのでできれば持ち主にお返ししたいです。額が目的で杉並区の古道具屋さんで購入した絵です。」

こんなつぶやきとともに、3枚の写真をツイッターに投稿した「サノテルユキ(佐野照幸)」さん(@teriyakhi)。そこに写っていたのは、ワンちゃんの絵や写真…いったい、持ち主は誰? 投稿者に聞きました。

犬の絵は東京の古道具屋で購入「事情があって手放したのかもしれない」

東京都杉並区内の古道具屋で、ワンちゃんの絵を購入したという投稿者の佐野さん。外した額から写真がいくつか出てきたといいます。ワンちゃんの絵は油絵。保存状態もよく、写真にも絵にそっくりな柴犬の姿が…絵を描くときに資料として使われたもののようだとのこと。そんな投稿写真には12万超のいいねがついたほか、持ち主探しを手伝ってくれるテレビ番組に依頼するしかないといったリプライが多数寄せられました。

今回絵を手にした佐野さんは「そもそもかなり古いものですし、柴犬の飼い主の方も亡くなっているかもしれません。事情があって手放したのかもしれませんが、大切なものに思えてならないのでできれば持ち主である飼い主あるいはその家族にお返ししたい」と話します。偶然めぐり会った絵について、佐野さんに聞いてみました。

柴犬と飼い主らしき人などが写った9枚の写真が出てきた

――今回ツイートされたワンちゃんの絵ですが、杉並区の古道具屋さんで購入しようと思ったのは。

「普段、コンテンポラリージュエリーという分野で作家をしており、作品の展示会にて複数の額縁が必要になりました。ジュエリー作品であるので普通は身につけるものですし、小さいものでありますが、展示をするにあたって絵の様に鑑賞をしていただきたいと思いまして。額にジュエリーを飾ることにしました。古道具屋では額装されている絵が安価に売られていましたので、サイズに合ったものを購入したのがこの犬の絵です」

――「額を外すと中から写真がでてきた」とのこと。どんなお写真が何枚くらい出てきたのでしょうか?

「柴犬を抱きかかえた飼い主らしき人や、散歩の様子などが写った9枚の写真です」

――持ち主(飼い主)を探したいと思った理由を教えてください。

「額縁が目的ではないと額装をはずそうなんて思わないことでありますし、私が購入しないとこの写真は見つからなかったのかもしれません。そもそもかなり古いものですし、飼い主の方も亡くなっているかもしれません。手放したということで何か事情があってのことだと思いまして。このまま保管をしていたのですが、やはり思い入れのあるものだと考え、ご家族でも親戚にでもいいので近くにあるべきものだと持ち主を探すことにしました」

絵に「Rei」というサインが…手掛かり?

――手掛かりになりそうなことは?

「いくつかあります。例えば、絵に『Rei』というサイン、そして絵の枠に『小田』という苗字が書いてあったこと。このほか、額には『札幌画材センター』と記載があったり、写真の質感がザラザラで長期保存に向いている素材であったりと…いろいろありました」

――多くのTwitterユーザーの方から持ち主を一緒に探そうとさまざまなリプライが届いています。リプライの内容なども踏まえて、持ち主がどんな方でどうして絵を手放すことになったのか。佐野さんが想像される人物像などは?

「写真をみる限り子犬だったころから愛された犬です。愛犬が成長していく中で飼い主さんであろう方も写っていますし、愛犬が亡くなったときに、たまに思い出したりそばに置いておきたいという想いがあったりして、画家の方に依頼をしたのではないかと考えます。もしかしたら飼い主さんも亡くなって遺品整理で処分したのちに、捨てられずに古道具屋に行き着いたのかもしれませんね。またリプライでの意見はポジティブな内容が多く、持ち主か家族かに届いて欲しいというたくさんの方がいらっしゃることに感激しました」

絵の持ち主探しを「探偵!ナイトスクープ」に依頼へ 

――持ち主を探すにあたって、どのように行動を起こす?

「SNS上では当人や親しい方が名乗りでないと行動に起こせません。行動を起こすとしたら、写真と同じ場所にいって聞き込みをすることや古道具屋に話を聞きに行くこと。作者かもしれない方をあたって連絡をとるなどが挙げられます。リプライなどから『探偵!ナイトスクープ』(※)に依頼するしかない、という意見が多数寄せられましたので、テレビ局は行動力がありますし、そのまま依頼をしたいと思います」

――今回のワンちゃんの絵や写真との出会い。どんな思いを持った?

「絵を外し裏を見たとき、不思議ですが安心しました。大切にされていたはずで、誰にも気がつかれずに捨てられなくて本当によかったなと思いました。美術の分野では作品が残っているというのが大切なことですばらしいことなんだと実感いたしました。もし持ち主が見つかったら、絵や写真がただの記録ではないことと、こんなにたくさんの人が探すのを応援してくれたと伝えたいと思います」

記事を読んでいただいた方で少しでも心当たりのあることがあれば、佐野さんのTwitterアカウント(@teriyakhi)あるいはメールアドレス( info@sanoteruyki.com)にご連絡ください。

※「探偵!ナイトスクープ」…視聴者から寄せられた依頼に基づいて、徹底的に追求するバラエティ番組。朝日放送テレビで毎週金曜の夜11時17分から放送中(関西ローカル)。

   ◇   ◇

今回のツイートにはこんなリプライが寄せられました。

「わんちゃん大切にされていたのが伝わってきて暖かい気持ちになりました。」

「全くの想像ですが、Reiさんが犬の絵を飼い主さんに描いて差し上げ、その方が亡くなったか何かで私財を整理することになり、誰かが古道具屋さんに持って行った、という可能性もありますね。写真は制作の為の参考として預かったものをキャンバス裏に挟んだまま額装してお渡しした、ような気がします。」

「何かお力になれないかと思い、「Rei 油絵」で検索をかけたところ、同じようなサインのある油絵がヒットしました。ただ、作者不明でリンク先もなくなっているようで、そこから先は調べられなかったのですが、作者の名前がReiさんであるのは間違いないかと思います。」

「果てしないかもしれないけど 写真と同じく所を探せば行けるかも...」

「今もできる加工かはわからないし、県も違うので参考までにしていただけたらと思いコメントさせていただきます。私の子供の時の写真に似たような材質、色味のものがあります。1999年4月~10月ぐらいのもので同じくフジカラーです。カメラはインスタントではなくてネガフィルムでした。」

「なんか泣けてきますね。持ち主様が見つかりますように」

「ワンコに対する愛情をひしひしと感じます」

「犬も可愛いし、絵も愛情感じます」

「ドラマや映画でしか見た事ない保管方法ですな。」

   ◇   ◇

■Twitter:「サノテルユキ」(@teriyakhi)
https://twitter.com/teriyakhi

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