新緑の京都に誘われて
ツイッターに先月23日投稿された京都の庭園の写真が注目を集めました。爽やかな新緑と凛とした空気に「美しい!この写真を眺めながらお抹茶をたてていただくことにします」、「手前側の暗部と緑の鮮やかさの対比が素敵ですね」という反響があり、「いいね」は2.6万件を超えました。
撮影したのは前山さん(@xxakaxxv)。場所は、京都の東福寺より徒歩数分の場所にある光明院というお寺。
ここで過ごす時間を追体験してほしい
ここは前山さんのお気に入りの場所。庭だけを写すのではなく、室内から取った理由を尋ねたら、
「ここは非常に閑静で、とても心安らぐ場所なので毎年のように通っています。この場所で過ごす時間を、写真を見てもらう方にも追体験していただけたらと思い、室内から庭を眺めるように撮影しました」と語ってくれました。
見る人への思いが込められた写真は、正面だけでなく、丸窓から見た風景など、いろんな角度で撮影されています。
「ここの丸窓は月を表現しているそうです。また、著名な作庭家である重森三玲が手掛けた庭が魅力的な場所ですので、それらの要素を出来る限り取り入れて撮影しました」
庭と屋内、両方を楽しめるように
室内から撮影することで、縁側に座っているような心地いい感覚になれる写真。庭と室内の明暗差や空間の広がりのバランスを取るのが難しそうです。撮影のポイントについて聞いてみました。
ーー前山さんが工夫をこらしたところはどこですか?
「室内からの撮影ですのでどうしても明暗差が出てしまいます。屋外である庭に露出を合わせると室内の様子が分かりづらいので、庭と屋内を両方美しく見えるように意識しています」
「部屋の質感や空間の広がりを伝えるために、広角レンズを用いて撮影したものを織り交ぜています。ただし、広角レンズで部屋を広く撮っていると庭が小さく映ってしまいますので、標準域で撮影したショットも合わせて庭と部屋のいいとこどりを意識しています」
ーー撮影機材も教えていただけますか。
「SONYのα7ⅲを使用しています」
ゴールデンウィーク、京都に行けなかったという人も、前山さんの写真をご覧になって、初夏の京都の静寂に浸ってみませんか。