保護したばかりの猫が出産「世話になってるから見せてやるが触ったらただではおかない」 子猫を見守る母の鋭い目付きに「がんばれ、母ちゃん♡」

太田 浩子 太田 浩子

「世話になってるから見せてやるが触ったらただではおかない」

というコメントとともに1枚の写真がツイッターに投稿されて話題になっています。写真には生まれたばかりの4匹の子猫に寄り添う母猫が写っていますが、鋭い視線をこちらに向けて今にも威嚇しそうな様子。緊張感が伝わる写真に「間違いなく そうおっしゃってます」「左脚がすぐにでも引っ掻きにきそうな気配を感じまする」と13.4万を超える“いいね”がつきました。

 母猫は、ツイートした「猫教授(@yaskaz)」さんが3月19日に保護したまる子さん(仮名)です。写真の目はすわっていますが、実はまん丸な目をしているので名付けたそう。まる子さんは保護したときに、すでに妊娠していました。

 保護したばかりのまる子さんは箱の中から出てこず、1週間経って猫教授さんの前でようやくご飯が食べられるようになり、掃除や餌を用意する中でも落ち着いて過ごせるようになったのが出産2日前。そんな状況ですから、写真を撮ったときは子猫を見せるだけで精一杯だったのです。

「母ちゃんは強し! がんばれ、母ちゃん♥」
「ママにゃんは真剣に我が子を守っているんだね。ステキな写真です。子育てがんばれ👊😆🎵」
「目がそう語っていますね。これぞ母猫ですわ」
「産後はニンゲンもネコチャンも一緒😌」

 子猫を守ろうとする母猫の強い意志を感じる写真に、応援するコメントが寄せられました。

 保護猫の預かりをこれまでもしてきた猫教授さんは、生まれたばかりの子猫のお世話は大変だと覚悟していましたが「絶え間ない授乳もお子のウンチおしっこの世話も身体を拭くのも全部やってくれるので、こっちはたまにそっとおかーさんのごはんを置いてトイレの掃除をするだけ。おかーさんすごい」と母の偉大さを感じつつ、子猫には「かわいいわねー」とたまに会う孫状態で目を細めています。

 そんな猫教授さんに、少しずつ心を開くまる子さん。出産5日後には「おまえは良くお世話するので少し触っても良し」と許可が出たのでありがたく撫でさせてもらい、9日後にはお母さんを撫でるついでに子猫にもちょっぴり触ることができました。そして10日後には、猫教授さんが赤ちゃんを持ち上げても、まる子さんが落ち着いて見ていられるまでになりました。

 今後のまる子さんたちは、里親さんに引き取られる予定です。すでに名乗り出た方がいて、里親募集は終了しています。猫教授さんは譲渡に関する条件について、以下のように明記しています。

1. 猫を飼うことにご家族皆様が同意していること
2. 愛情と責任を持って終生飼っていただけること(猫は平均15年程度の寿命があります)
3. 食事・そうじなどの世話を毎日行うことができること
4. 譲渡後の適切な時期に必ず不妊手術(避妊手術又は去勢手術)を受けること
5. 健康状態に気を配り、異常がある時は診療を受けさせること
6. 飼養場所が賃貸又は集合住宅の場合、管理規約等から飼育に支障がないこと
7. 完全室内飼いができること

 さらに譲渡するときには、猫教授さんが訪問して身元と住居を確認してからの引き渡しになるとのことです。

 この条件は保護猫に限らず、これから猫を飼おうとするすべての方に、あらためて確認していただきたい内容ではないでしょうか。

 「まる子さんは、これが最後の出産と育児になります。狭いところですがゆっくりと子猫らと過ごしてもらいたいですね」と優しく見守る猫教授さんは、すでに4匹の保護猫さんと暮らしています。また、本業では国立遺伝学研究所の教授として、猫の遺伝病克服や先進医療の推進のために猫の全ゲノムDNAの高精度の解析とデータベース化をおこなう研究をされています。(Cats-I: http://cat.annotation.jp

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