映画ハシゴの強い味方!割烹特製「まくあいにぎり」誕生 上映の合間に急いで食事をかき込む映画ファンを見かねて考案

黒川 裕生 黒川 裕生

神戸の名物ミニシアター「元町映画館」が、東隣の割烹とコラボ。映画の合間に気軽に食べられる「まくあいにぎり」を4月23日から販売する。休憩時間に映画館の前などで急いで軽食をかき込む人がいるのを気の毒に思った割烹の店主が考案。具はチキンカツとだし巻き卵の2種類1セットで、映画のチケット購入時に300円で買える引換券をもらえる仕組みだ。

元町映画館は2010年8月に誕生。神戸元町商店街の一角にあり、独自のラインナップで映画ファンの支持を集めている。東隣の持ち帰り専門の割烹「優里」は2021年7月に開業したばかり。食材と出汁にこだわった弁当が人気で、映画の合間に利用する人も多い。過去には上映作「シュシュシュの娘」にちなんだ弁当を販売して反響を呼んだこともあるという。

そんな優里の店主、安川笙子さんには以前から気になっていたことがあった。それは、映画と映画の間に映画館の前で急いで食事を摂る人たちの存在だ。元町映画館の支配人である林未来さんによると、常連は1日に複数本の映画を続けて見る傾向がある。しかし同館には広いロビーもなく、ポップコーンなどの軽食も販売していないため、持参したおにぎりやパンなどを幕間に映画館の外などで“立ち食い”する人が少なくないという。

「せっかく隣に割烹があるんだから」という安川さんの持ち込み企画で実現した「まくあいにぎり」の具は、優里の看板メニューである鶏ムネ肉を使ったチキンカツと、こだわりの出汁でふんわり焼いただし巻き卵。箸を使わず、なおかつ手も汚さず食べられるよう全体を海苔で包んでいる。たくあんなどのよくある漬物ではなく、ラムネが2個入っているのも憎い心遣いである。

「まくあいにぎり」は元町映画館がTwitterで商品名を募り、寄せられた50ほどのアイデアから決定。愛らしいロゴもTwitterユーザーが提供してくれたという。林さんは「幕間の食事に困っていた人たちの力強い味方になる」と喜び、安川さんも「おにぎりをきっかけに、店のファンが増えてくれれば嬉しい」と期待する。

4月23日に販売スタート。映画のチケット購入時に渡される引換券を優里に持参すれば、300円で作ってくれる。「まくあいにぎり」の受付は18時まで。ただし月火は優里が定休日のため、販売はない。

■元町映画館 https://www.motoei.com/
■優里 https://www.instagram.com/takeout_youri/

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