地域で救われている命があることを伝えたい…シェルターで暮らす保護犬たちの里親会、地元のトヨタカローラ販売店で開催

岡部 充代 岡部 充代

 保護犬、保護猫との出会いの場はいくつかあります。保護団体のシェルター、譲渡会・里親会、保護犬カフェ・保護猫カフェ、インターネットの里親募集サイトなど。コロナ禍の影響で多くの譲渡会が見送られてきましたが、最近は感染対策を徹底した上で実施されることが増えてきました。

 動物保護団体『認定NPO法人アニマルレフュージ関西(アーク)』は4月10日(日)、犬の里親会を開催します。場所は兵庫県丹波篠山市にある『トヨタカローラ神戸丹波篠山店』の敷地内。5頭の保護犬たちが参加予定です。

「カーディーラーさんとのコラボは初めてではないのですが、広く認知されているトヨタカローラ神戸様とこういった形でコラボができるのは、団体として誇らしいです」(アーク・奥田昌寿さん)

 譲渡会・里親会は全国各地、さまざまな場所で開催されていますが、カーディーラーではあまり聞いたことがありません。開催に至った経緯をトヨタカローラ神戸の奥元位知子さんにお聞きしました。

「弊社は昨年、創立60周年を迎え、永く地域に根差す存在として、カーライフ以外にも地域やお客様のお役に立ちたいと考えました。丹波篠山店はこの春、リニューアルオープン1周年。地元の皆様と協力して地域を盛り上げることを目的に、一緒にイベントができる企業様や団体様を探していたところ、弊社のお客様であったアニマルレフュ-ジ関西さんが丹波篠山にシェルタ-を持っておられるということで、お声掛けさせていただきました」

 アークの本部は大阪府豊能郡でそこには大きなシェルターもありますが、2014年に丹波篠山にもシェルターを増設。トヨタカローラ神戸丹波篠山店の顧客になった縁もあり、今回のイベントが実現しました。

知ってもらうきっかけに

 里親会の開催は丹波篠山店ではもちろん、トヨタカローラ神戸として初の試み。もっといえば近畿エリアでおそらく初、それどころか「全国のトヨタディーラーで初めてかもしれない」と奥元さんは言います。前例がないだけに、「そもそもディーラーで開催可能なのか」「知らない場所でワンちゃんたちは大丈夫か」「何を準備すればいいのか」…分からないことだらけでしたが、アークと打ち合わせを重ね、神戸市内で開催された里親会を見学するなどして準備を進めました。

 里親会前日の4月9日(土)から、30日(日)までの期間は、アークの活動を紹介するパネル展も開催されます。丹波篠山にシェルターがあること、アークという動物保護団体があること、保護犬という存在…それらを知らない人たちに「知ってもらう」には絶好の機会です。

「正直、私も保護犬や殺処分の問題についてよく知りませんでした。でも今回のことで、アークさんがたくさんの動物の命を救っておられることが分かりました。少しでもお役に立てるのならうれしいことです」(トヨタカローラ神戸・奥元さん)

「私たちの活動と保護動物について多くの方に知ってもらいたいという思いがある中、丹波篠山地方にお住まいの方々が訪れる店舗でのイベント開催は、篠山アークはもちろん、アークの活動全般についても広く知っていただける機会になると考えています」(アーク・奥田さん)

 アークの里親会以外にも、4月9日(土)には『移動ふれあい牧場』でポニーの乗馬・お散歩体験ができたり、ヤギのエサやり体験ができたり、“命”を感じられるイベントが予定されています。そして里親会が開催される10日(日)には、地元で栽培された有機野菜や食品の販売も。トヨタカローラ神戸の奥元さんからは「これからもアークさんをはじめ地域の皆さんと一緒に地域を盛り上げるため、今回のようなイベントや活動を続けていきたい」という前向きな言葉が聞かれました。丹波篠山市の皆さんには『丹波新聞』や『FMたんば』で告知されているようですが、近隣市町村の方々も、ドライブがてら足を運んでみてはいかがでしょうか。

◆トヨタカローラ神戸丹波篠山店 電話:079-594-2111

◆アニマルレフュージ関西 電話:072-737-0712

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