若者ほど早い段階でお金の不安を感じている…Z世代はバブル世代より「21.6年」早く実感

まいどなニュース まいどなニュース

コロナ禍など先の見通せないなかで、自身の将来やお金に関して不安を抱えている人は少なくないのではないでしょうか。全国の25歳(以下、Z世代)、35歳(以下、ミレニアル世代)、55歳(以下、バブル世代)に「世代別『お金事情』に関する実態調査」を実施したところ、Z世代がお金の不安を感じ始めた年齢は平均「22.7歳」に対して、バブル世代の平均は「44.3歳」で、不安を感じるタイミングが「21.6年」早まっていることがわかったそうです。

松井証券株式会社が2022年2月に25歳(Z世代)、35歳(ミレニアル世代)、55歳(バブル世代)の男女各200人(男性100人/女性100人)、計600人を対象に実施した調査です。

はじめに「同世代と比較した、ご自身の今の環境(仕事(業務内容・役職)、収入、住居、家庭)」に対する印象ついて聞いたところ、Z世代は「平均」(42.5%)、「良い」(31.5%)、「悪い(26.0%)」という回答となりました。また、ミレニアル世代では「平均」(35.5%)、「良い」(27.0%)、「悪い」(37.5%)、バブル世代では「平均」(34.0%)、「良い」(26.0%)、「悪い」(40.0%)という結果になりました。

「悪い」と回答した方に理由を尋ねたところ、1位は「お金関係に不安があるから」(86.5%)、2位「仕事関係」(36.2%)、3位「人間関係」(23.7%)」となりました。世代別で見ても、お金関係の不安を理由にあげたのは、Z世代「78.8%」、ミレニアル世代「85.3%」、バブル世代「92.5%」となり、世代が上がるにつれてお金関係の不安を持っている人が多い結果となったそうです。

続いて「お金に関する不安を抱えている」人を対象(n=390)に、「不安を抱え始めた年齢」を聞いたところ、Z世代は「22.7歳」、ミレニアル世代は「27.8歳」、バブル世代は「44.3歳」と、若い世代ほど早い段階でお金の不安を感じていることがわかりました。

また、「いつから不安を解消するための行動を行い始めましたか」と聞いたところ、1年以内では、Z世代が「38.7%」、ミレニアル世代が「23.2%」、バブル世代が「29.5%」となり、Z世代が最も行動が早い結果となりました。なお、3年以内に行動した人に範囲を広げると、Z世代が「87.8%」、ミレニアル世代が「57.5%」、バブル世代が「47.4%」という結果となり、Z世代とバブル世代では約40%の差があったそうです。

さらに「早い時期からお金の不安を解消するために行動すべきだったと後悔していますか」と聞いたところ、全世代の半数が「後悔している」と回答したそうです。

「お金に関する不安を解消するために行っていること」を聞いたところ、1位は「支出の節約」(44.6%)、次いで2位に「資産形成/資産運用」(42.8%)、3位「お金に関する勉強」(25.4%)という結果になりました。

世代別で見ると、Z世代では、1位「支出の節約」(46.5%)、2位「資産形成/資産運用」(40.2%)、3位「お金に関する勉強」(31.5%)という結果に。また、ミレニアル世代では、1位「資産形成/資産運用」(51.2%)、2位「支出の節約」(43.2%)、3位「お金に関する勉強」(26.4%)、バブル世代では、1位「支出の節約」(44.2%)、2位「資産形成/資産運用」(37.7%)、3位「行っていることはない」(31.2%)となったそうです。

一方で、バブル世代で3位にあがった「何も行ってない」と回答した割合は、Z世代が「16.5%」、ミレニアル世代が「20.8%」と、Z世代では8割以上がお金の不安解消のために行動を起こしていることがわかったそうです。

「あなたが25歳のときのことについて、貯蓄額がないと仮定し、収入の半分にあたるものを購入する際の行動」を聞いたところ、全世代で半数以上が「貯蓄が貯まったら買う」(平均54.7%)と回答したものの、2位で比較するとZ世代・ミレニアル世代では、「安価な類似商品を買う」(21.5%・20.5%)、バブル世代では「ローンして買う」(32.0%)という結果になり、Z世代・ミレニアル世代とバブル世代でのギャップが伺えたそうです。

次に「あなたが25歳のときに、月に自由に使えた(使える)金額と、貯蓄に回していた(回している)金額」について聞いたところ、自由に使える金額は、Z世代「5.1万円」、ミレニアル世代「5.4万円」、バブル世代「6.1万円」でした。また、月の貯蓄額は、Z世代「5.9万円」、ミレニアル世代「5.0万円」、バブル世代「4.1万円」となり、世代が若くなるにつれて、自由に使えるお金は減るものの、貯蓄額は増加。Z世代は3世代で唯一、自由に使えるお金を貯蓄額が上回る結果となったそうです。

また、3割以上(33.0%)のバブル世代が「貯蓄ゼロ」と回答したのに対し、Z世代は約9割(87.0%)が毎月貯蓄していることがわかったといいます。

最後に「転職に対する価値観」を聞いたところ、「若いうちに転職するのは良い」がZ世代では34.5%、バブル世代では31.5%と最も多い回答であるのに対し、ミレニアル世代は「転職に抵抗がある」(28.5%)が最も多く、ミレニアル世代が他の世代と差が出る結果となりました。

また、「理想の週休日数」を聞いたところ、「週休2日制」がZ世代が48.0%、バブル世代が48.5%で1位となった一方で、ミレニアル世代では42.5%が「週休3日制」と回答したそうです。

さらに、「理想のリタイア年齢」を聞いたところ、Z世代が「平均56.7歳」、ミレニアル世代が「59.2歳」、バブル世代が「63.5歳」と、若い世代ほど早いリタイアを理想としていることも分かったそうです。

   ◇  ◇

調査を行った同社は「いまやお金の不安は、Z世代に限らず全世代が持つ不安ということもわかりました。その中でもZ・ミレニアル世代のほとんどが、不安解消に向けた行動を起こしている実態から、世代や年齢に限らず、将来に向けた早めの行動が今後より一層重要になるのではないでしょうか」と述べています。

おすすめニュース

気になるキーワード

新着ニュース