愛猫の口から「猫のおもちゃ」のヒモと棒が!
ホタテ@ソマリさん(@emimail1)の愛猫で、4歳になるソマリの女の子、ほっちゃんこと、ホタテちゃん。今年の8月末、ほっちゃんは飼い主さんの留守中に、棒の先にヒモがついた「猫のおもちゃ」を飲み込んでしまいました。家に戻った飼い主さんが見たホタテちゃんは、苦しそうな表情で口からおもちゃのヒモと棒をぶら下げていたそうです。
この時、絶対に口や肛門から出ているヒモを引っ張ってはいけません。無理に引き抜くと消化管を傷つけたり穴が開き、さらに状態を悪化させる可能性があるため非常に危険です。
誤飲が発覚したときは、まずは一刻も早く動物病院へ行くこと。
しかし運が悪いことに、当時飼い主さんは引っ越したばかり。かかりつけの動物病院が決まっておらず、すぐに対応してもらえる病院がなかなか見つかりませんでした。
「お腹を開けることになりました。助かる確率は分からないけど、このまま開腹しなければ死にますと言われました」「もう二度と会えなかったらどうしよう。生きていて」(事故直後のホタテちゃんの飼い主さんのツイートから)
やっと対応してもらえた病院で行われた手術は、深夜にまでおよんだそうです。その後、ほっちゃんは4日ほど入院。飼い主さんは自戒の念と、ツイッターで温かい声をかけてくれた友人やフォロワーさんへの感謝の気持ちを込めて、「ほっちゃんの誤飲事故」に関するブログを公開。批判や非難も覚悟の上でした。
「誤飲をさせてしまってから毎日、後悔と懺悔の気持ちでいっぱいでした。当時の自分にとっては、周囲で同じ悲劇が起こらないようにすることがせめてもの償いでした。すべての猫ちゃんたちが、ほっちゃんと同じ目に遭わないで欲しい。フォロワーさんたちには私のような絶望を味わうことがないようにして欲しい。そう願って、自分に出来る限りを尽くす思いで誤飲事故を公表しました」(ホタテちゃんの飼い主さん)
誤飲後の時間経過が生死を分ける
ツイッターには、「無知は罪、動物を飼うべきではない」「死んだら終わりなんだよ」「ヒモ付きおもちゃ=悪と取れる、おもちゃを作る会社への営業妨害だ」といった心ない声も寄せられたそうです。
「もし『ヒモ付きおもちゃ=悪』と伝わってしまったのであれば、改めてお詫び申し上げます…。それでも、『うちの子も誤飲をしたが、ツイートを見ていたからすぐに救急病院に連れて行く決断が出来てことなきを得た』といったお声も頂き、ペットの誤飲事故の多さを痛感すると同時に、自分のしたことは無駄ではなかったと思いました。獣医さんいわく、『誤飲後の時間経過が生死を分けることがある』そうです」(ホタテちゃんの飼い主さん)
飼い主さんの懸命な看護の甲斐もあり、ホタテちゃんは後遺症もなく、すっかり元気になりました。先日、なかなかジャンプが出来ないほっちゃんの可愛い動画も話題になりました。
「自分がおもちゃを片付けていれば、誤飲について勉強していたら、もっと早く帰宅していたら…と後悔は山ほどあります。本、ネット、フォロワーさんからの情報で一から勉強し直し、現在は誤飲事故の再発防止を徹底しています。とは言え、神経質になり過ぎて余裕がなくなるのもほっちゃんが可哀想なので、楽しく毎日を過ごす気持ちは忘れずに暮らして行きたいです」(ホタテちゃんの飼い主さん)
「人間の食べ物」「人間の医薬品」「ティッシュ」などと並び、「ヒモ」類は、飼い猫がもっとも誤飲しやすいものなのだそうです。
また、「ウールサッキング」と呼ばれるペットの異食行動は、飼い主さんの不注意やストレス、生活環境、身体的な問題以外にも、「遺伝的な要因」で起きることもあるのだとか。いずれも早期の発見と、獣医師への相談が重要です。
今回の件をふまえて、ホタテちゃんの飼い主さんは、「誤飲事故の再発防止のためのチェックリスト」を作成されたそうです。
お出かけの機会も多い年末年始。留守中の大切な家族を守るため、皆さんもそれぞれの「ペットのための事故防止チェックリスト」を作ってみてはいかがでしょうか?