介護職から異職種へ転職した理由…1位は「体調・体力面の不安」 9割が「異業種に転職してよかった」と回答も

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介護の現場は日ごろから人材不足と言われていますが、転職を決意する人もいます。介護職から転職した経験のある191人に「転職した理由」について聞いたところ、1位は「体調・体力面の不安」という結果になりました。また、介護職から異業種に転職した感想を聞くと「よかった」とした人が約9割でした。

株式会社ビズヒッツが女性114人、男性77人を対象に、2021年10月聞きました。「介護職から異職種に転職した理由」は、「体調・体力面の不安」のほか、2位以下は「収入アップのため」「労働時間への不満」が続きました。上位の結果と具体的な内容は以下の通りです。

【1位 体調・体力面の不安】
・腰を痛めてしまったから。また夜勤もあるので生活リズムが不規則になり体調を崩してしまい、転職することにした(女性、転職時26歳)
・一日の勤務が終わるとクタクタになり、「身体的にこのままではもたない」と思い他職種に転職した(女性、転職時30歳)
・身体介護をする際に、体力的につらいと感じたため(男性、転職時46歳)

【2位 収入アップのため】
・年収を上げたかったので転職しました(女性、転職時27歳)
・仕事量と賃金が見合わないと思ったため(男性、転職時34歳)
・一番の理由は賃金の安さです。「このまま介護職を続けていては、子どもを大学まで行かせてやれない」と思いました(女性、転職時46歳)

【3位 労働時間への不満】
・夜勤が多くて疲れるから(男性、転職時24歳)
・結婚して夫の休日に合わせるため、夜勤がない土日祝休みの職種に転職しました(女性、転職時28歳)
・交代勤務がつらかったから(女性、転職時37歳)

【4位 仕事内容への不満】
・認知症の利用者様への対応が大変だったから(男性、転職時30歳)
・毎日20人程の入浴介助するのに疲れ果てた(女性、転職時34歳)
・利用者様とのお別れに向き合うことが精神的に辛くなったから(女性、転職時38歳)

【5位 人間関係への不満】
・職場の人間関係が合わないと思い、転職しました(女性、転職時26歳)
・利用者さんとの関わり方がなかなか上手く行かなかった(女性、転職時32歳)
・「毎日同じ施設内にいることで人間関係がぎくしゃくしてしまうのかな」と思い、異業種に転職しました(男性、転職時38歳)

なお、「介護士から異職種への転職は順調でしたか」と聞いたところ、「順調」「まあ順調」と答えた人が合わせて64.9%でした。調査した同社は「『異職種への転職って難しそう』と感じる人が多いかもしれませんが、実際は順調に転職した人のほうが多いとわかります。介護職で身につくコミュニケーション能力・観察力などは、異職種でも活かせる力です」と説明しています。

介護職から異職種に転職してよかった人は約9割

「介護職から異職種に転職してよかったと思いますか」と聞いたところ、「思う」「まあ思う」と回答した人が合わせて89.6%で、約9割という結果に。それぞれの具体的な回答は以下の通りです。

【転職してよかった理由】
・給料面です。今はやればやるほど自分の給料に反映するので(男性、転職時29歳)
・休みが土日休みの固定になったため(男性、転職時35歳)
・やりたい仕事に就けたから(女性、転職時58歳)

【転職してよかったとは思わない理由】
・介護職の待遇が見直されて条件のよい会社も増えていると思うので「介護を続けて手に職をつけていたほうがよかったのかな」とも感じます(女性、転職時24歳)
・全くの異業種への転職はなじむのに時間がかかる(男性、転職時28歳)
・介護職の時は利用者様とのコミュニケーションで楽しい時間を過ごせました。今の仕事は人との関わりが少なく「介護職が合っていたのかも」と思いました(男性、転職時32歳)

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