11月初旬の平日夜7時ごろ、神戸市内のオフィスビルのエレベーターでスーツ姿の男性2人と乗り合わせました。
「嫌なんですよね飲み会。次の日しんどいでしょ」
「わかる。行ったらどうしても飲んでしまうしなあ」
「行きたくないわあ」
これから仕事関係の飲み会に参加するらしい2人は終始浮かない顔で愚痴をこぼし、1階に着くと足取り重く降りて行きました。
新型コロナウイルスの新規感染者数が減り、飲食店への営業時間短縮の要請も解除されました。久しぶりの外飲みを楽しむ人がいる一方、上司や先輩、取引先からの誘いを断れず、飲み会に嫌々参加するという例も増えているようです。
「飲み会行きたくない」ネット上にずらり
Twitterで「飲み会」と検索すると「飲み会行きたくない」「飲み会嫌い」が出るわ出るわ。「絶対に行きたくない」「本心は行きたくない」「めんどくさい」「飲みは好きだけど会社の人たちとは飲みたくない」「ついに上司から飲み会の誘いがきた」「上司からの飲み会の誘いがストレス」「忘年会の誘いに困ってる」「上手に断りたい」「飲み会禁止続いてほしい」「飲み会なくても仕事はまわる」「家で自分の時間を楽しみたい」など。飲み会に行きたくない人がこんなにもいたのかと驚きます。
そんな中、目を引いたのがTwitterユーザー「放射線科医ふくろう」さん(@tk2cafe)の投稿です。
「【急募】『コロナが落ち着いたら』に代わる角が立たない断り方」
10月下旬に投稿以降、2万件を超すいいねがつき、リプライ欄には300件を超える断り方の名案が並んでいます。
投稿主の放射線科医ふくろうさんに聞きました。
──この投稿をしようと思ったきっかけは?
「コロナの感染者が減り、コロナが落ち着いたという声が多くなり、飲み会の誘いも来るようになりました。今まで『コロナが落ち着いたら』と保留にしていた会がたくさんありますが、そのうちどれだけ実行されるのだろうと思ったのがきっかけです。今すぐの断り文句が必要だったわけではありません」
──印象に残った断り方や、使ってみたい断り方はありましたか?
「『職場が厳しいの』や『職場がまだうるさくて』。『職場が厳しいの』は医療従事者は言いやすいと思いました。『第6波に備えて』は正論、『コロナが落ち着いたから忙しい』はとんちのようで仕事が忙しくなってきたうれしい悲鳴です。『自粛生活が合っていたから飲み会は断っていると言う』は正直でよいです。全て行かないというなら角が立ちにくいかもしれません。普通に断ると言う意見も複数ありました。嫌われないようにあれこれ考えるより、ストレートに断るのがさっぱりしていて一番よいのかもしれません」
──反響の大きさには?
「ある程度のコメントはもらえると思っていましたが、ここまで反響があるとは思いませんでした。みんな『コロナが落ち着いたら』を使っていたのだろうなと」
名案…参考にしてみては?
ついさっき行きたくない飲み会に誘われ、どうやって断ろうかと悩んでいるあなたへ。放射線科医ふくろうさんが選んだ「角の立たない断り方」の一部を紹介します。「ぜひリプ欄もご覧になって、今後の断り方の参考にしてください」(放射線科医ふくろうさん)。
・「職場が厳しくて」
・「職場がまだうるさくて」
・「ワクチン3回目打ったらね」
・「第6波に備えて」
・「コロナが落ち着いたから忙しくて」
・「自粛生活が合っていたから飲み会はお断りしているんです」
・(あれこれ考えずストレートに断る)