女性正社員の7割「管理職になりたくない」…「チーム統率への苦手意識」と「高すぎる理想像」がハードルに

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20代から30代の女性正社員のうち、7割が「管理職になりたくない」…そんな調査結果が明らかになりました。管理職になりたくない理由として、「目立ったり、人目を引いたりすることになるのが嫌だから」といったような回答が多く寄せられていた一方で、「理想の管理職のイメージ」として、男性よりも多くの項目が選ばれていたといい、同社は「チーム統率への苦手意識」と「高すぎる理想のリーダー像」がハードルになっているのではないかと述べています。

博報堂が2021年6月に行った「女性の管理職に対する意識調査」で、このほど結果を公表しました。20代から30代の正社員・総合職の男女700人(女性500人・男性200人)にインターネット経由で聞きました。

「あなたは今後、管理職・マネージャー(自分の下に評価対象の部下がいるポジション)になりたいか」を聞いたところ、「なりたい」「ややなりたい」と男性の56%が回答した一方で、女性は32%と3人に1人に留まったといいます。

「リーダー(自分の下に部下やメンバーがいるポジション)になりたいか」を聞いても、「なりたい」「ややなりたい」と男性は58%が回答しましたが、女性は42%でした。

「管理職・マネージャー/リーダーになりたくない」と答えた人に、その理由を聞くと、女性は「責任が重くなるのが嫌だから」「仕事よりも趣味やプライベートを大切にしたいから」といった回答が4割前後と高くみられ、男女間のスコアの差も大きかったといいます。

男女の差分が大きかった回答としては、ほかに「目立ったり、人目を引いたりすることになるのが嫌だから」「大きな方針や指針を示すことが苦手だから」「チームを率いることが苦手だから」といった内容があったといい、同社は「人より前に出て動くことへの抵抗感やチーム運営をしていくことへの不安がうかがえる」と分析しています。

一方「理想の管理職・リーダー像」の具体的なイメージを聞くと、男女とも「部下やメンバーへの正しい評価」が多くあげられました。特に、女性は「部下やメンバーのモチベーションを上げ、やる気を起こさせることができる」「常に適切な距離感で、部下やメンバーのことを見守ってくれている」など、“部下自身への育成やケア”を意識しているのに対して、男性は「部下やメンバーを信頼し、仕事を任せてくれる」「部下やメンバーひとりひとりの意見と向き合い、まとめ上げることができる」といった“仕事の円滑な遂行”を意識していたといいます。

また、いずれの項目も女性のスコアが高くなっており、同社は「管理職やリーダーに求めることが多く、反対に自分がなる場合のハードルの高さにもつながると推察される」と解説しています。

なお、「管理職・マネージャーになりたい」と答えた人にその理由を聞くと、は男女ともに「給料が上がる」「達成感を感じる」が高く、約半数を占めました。ちなみに女性は「部下や周りに頼られる」「社内外のネットワーク広がる」など対人関係や働く環境への意識が高いのに対して、男性は「社会地位が上がる」「自分の意見が通しやすい」が高かったといいます。

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