横浜市立金沢動物園の公式ツイッターアカウント(@kanazawazoo317)が紹介したぬいぐるみが注目を集めています。
動物園内でさっそく着用する子も
同アカウントは4日、ツイッターを更新。「カンガルーのお母さん気分でぬいぐるみと一緒に動物園を歩きませんか?」の投稿文とともに1枚の写真を公開しました。
写真にはカンガルーの赤ちゃんのぬいぐるみをお腹のポケットに入れた女の子が写っており、ユーザーからは「めちゃくちゃかわいい」「可愛すぎる〜」「この人形欲しい」などの反応が寄せられました。
ぬいぐるみは「だっこひも付きこどもカンガルー」(税込1980円)。園内にあるミュージアムショップ「ののはなギフトショップ」で2020年7月から販売を開始しました。
「お子さまが身につけて楽しみ、体感できることが特徴のぬいぐるみです。着用するとまるでお母さんカンガルーのように、自分のお腹にカンガルーポケットをつけることができます。(店頭で)ご覧になった親御さんが『子どもにつけてあげたい』とご購入され、その場でお子さまが着用される場面が多く見られます」(ショップ担当者)
カンガルーは同園でも人気の動物。ウォークスルー展示になっており、来園者はカンガルーのいる広場の中の通路を歩いて観察することができます。
「触れることはできませんが、休んでいるカンガルーや通路を横切るカンガルーを間近で観察することができ、お客様にも人気があります」(同動物園広報担当者)
作ったのは「食物連鎖のぬいぐるみ」のメーカー
「だっこひも付きこどもカンガルー」を手掛けたのは、生き物の繁殖や食物連鎖などを再現したぬいぐるみ「センスオブワンダーシリーズ」で知られるメーカー「AQUA(アクア)」(本社、神奈川県横浜市)。
広報担当の宮地真希子さんに話を聞くと「発売からリピート生産を繰り返している人気商品」ということが分かりました。
ーー商品化のきっかけは?
「発案者は弊社のデザイナーです。以前より、小さなお子さまがお人形用のベビーカーを押す様子や、お人形のお世話をするためのおままごとグッズで遊ぶ姿を見て、その愛らしさと、小さなお子さまでも実は誰かのお世話をしたいという気持ちを強く持っているということに興味を持っていました」
「一方で、カンガルーを飼育する現場では、何らかの理由で母親を失ってしまった赤ちゃんを人工飼育する際に、巾着袋のようなものに入れて飼育するとうまく育てられるということを聞いたことがありました。袋を差し出してやると、自ら進んで入り込むその光景から、カンガルーは袋に入るのが大好きで、安心できる場所であるという記憶が頭の片隅にありました」
「『だっこひも付きこどもカンガルー』は、お母さんが子どもの様子を確認できる抱っこ紐とカンガルー用の巾着袋の要素を合わせ、小さなお子さまに『お世話をすること』と『カンガルーのお母さん』の2つの疑似体験を楽しんでもらえたらと企画・開発を行いました」
「ポケットの深さ」に工夫
ーー御社はこれまで、飼育員さん監修のぬいぐるみも発売しています。今回は?
「この商品については飼育員さんからのアドバイスは受けていません。動物の特徴を再現するというよりも、小さなお子さまに親しみを持って楽しんでいただける要素を含めることに重点を置きました。カンガルーのぬいぐるみについても、対象年齢を考え、デフォルメしたかわいらしい表現にしています。苦労した工程としては、ぬいぐるみが飛び出さず、また、かわいく見えるポケットの深さを見つけることでした」
ーー対象年齢は?
「対象年齢は3歳以上です。子ども用サイズを想定し、ベルトはある程度長さ調節ができます。体型にもよりますが、小学校低学年程度の身長を想定しています」
現在は横浜・金沢動物園のほか、埼玉県こども動物自然公園(中央売店)、よこはま動物園ズーラシア(アクアテラスギフトショップ)、到津の森公園(北ZOOショップ)、福岡市動植物園(Gift Shop Petit Monde)の全5カ所で販売中。近日中にはネット販売の予定もあるそうです。