こ、これは三角コーンマン!?
真っ赤な三角コーンを身にまとって歩く“超人”の動画がSNS上で大きな注目を集めている。この着ぐるみスーツを制作したのは造形作家でクリエイターの安居智博さん(@kami_robo_yasui)。
ホームセンターで買ってきた三角コーン24個を細かく切って針金でつないだということだが、そのプロフェッショナルな造形美にSNSユーザー達からは
「スターウォーズのエリートプレトリアンガードみたいでかっこいい!」
「かっこいい!
キン肉マンの超人にいそう笑」
「これは恰好いい!!
ボディ表面の光沢感・硬質感や関節部分の造りが『スーパーロボット レッドバロン』の敵ロボに出てきても違和感ない雰囲気です。」
「まさに昭和のウルトラシリーズに出て来る宇宙人みたいだw」
など絶賛と既視感を覚えたという旨のコメントが多数寄せられている。
安居さんにお話をうかがってみた。
中将タカノリ(以下「中将」):この作品の着想についてお聞かせください。
安居:普段から日用品や駄玩具をつなぎ合わせて20センチ程度の大きさの人形を作っているのですが、今回は展覧会で発表する新作として「同コンセプトの巨大版」という考え方で着ぐるみにすることにしました。
「人体に対してある程度大きな単位でカバーできる素材で、広く一般的に知られている日用品」という観点で三角コーンを選びました。三角コーンを頭にかぶったことがある人も多いでしょうし、「日用品の着ぐるみ」の素材としてはベストだと思いました。
中将:一見ぶっ飛んで見えますが、たしかに三角コーンは身近な「日用品」ですよね…!制作にあたりこだわったこと、ご苦労されたことをお聞かせください。
安居:三角コーンの形状は、先端の丸い所と、胴の円錐部分、根っこの段差部分、という比較的単調なフォルムで構成されているので、それらをどう組み合わせて人間の形に再構築するかという「デザインのまとめ方」の部分が苦労しました。
中将:着用感はいかがでしょうか?
安居:着用感はめちゃくちゃ悪いですが仕方がないですね。もともとそういう使い方をするものではないので…。
中将:やっぱりそうですよね…。ともあれ投稿に対して数多くのコメントが寄せられました。
安居:「仮装した人間が動いたら面白い」とか「怖い」とか、そういう着ぐるみ本来の楽しさがシンプルに伝わったようで、それは嬉しかったですね。
◇ ◇
安居さんの発想力と造形力に心からの称賛を送りたい。
なおインタビュー中でのお話にあった通り、現在安居さんは作品展『紙のロボット「カミロボ」と日用品で作る人形たち』を開催中。
今回話題になった三角コーンの着ぐるみもマネキンに着せて展示しているので、ご興味のある方はぜひ足を運んでいただきたい。
安居智博作品展
『紙のロボット「カミロボ」と日用品で作る人形たち』
開催期間:2021年8月4日〜8月29日
会場:愛荘町立愛知川びんてまりの館(滋賀県愛知郡愛荘町市1673)
詳細:https://www.kami-robo.com/ja/news/index.html