「直接本人に確認したい」 退職代行会社から通知が来た際の企業側にありがちな反応が話題に

中将 タカノリ 中将 タカノリ

退職代行会社から通知が来た際の企業側にありがちな反応がSNS上で話題になっている。

きっかけになったのは、
「退職代行会社から通知が来ると"本人が辞めたいと思っているのか分からない。直接本人に確認したい"と良くご相談を受けるけれども"辞めたくないのに数万円支払って退職代行に依頼するだろうか。時間の無駄ではないか"と私は思うのですが、なかなかお客様には直接言いづらいのでTwitterに書きました」
という杜若経営法律事務所所属の弁護士、向井蘭さんの投稿。

利用者数が年々増えているという退職代行サービスだが、企業側にはまだこういった通知を受けた際の判断がつきかねるのだろうか。向井弁護士の投稿に対し、SNSユーザー達からは、

「上司がめんどくさい相手、仕事でこき使われてた子がこのようにやめてましたな。しつこく迫られないからすっぱり辞められて良いと思います。」
「"圧をかけて会社の内情等口止めしたい"、"どうせ辞めるんだから最後に直接イヤミの一つも言わせろ"と同義ですからね"本人に確認したい"」
「亜型で企業からの依頼で"主治医に今の仕事はやめたほうが良いと言われて辞表を出した社員がいる。
主治医に騙されてるのではないか心配している。産業医からも話してほしい"がありますね。そんな風にしか辞意を伝えられない状況なんだなと思うことがあります。」
「私は"自分とは一切連絡を取らないで欲しい(手紙もメールも電話も)"という内容で代行にお願いしておいたら、親の方にドン引くほど長いお手紙が届きました。」
「私の場合がまさにこんな状態でしたがうやむやに終わってしまって書類等なかなか作ってもらえませんでした。直接問い合わせしてようやく離職票など貰いました… 送付する退職届にも自筆で退職理由を書くのに何故と思いました…」

など数々のコメントが寄せられている。

向井弁護士にお話をうかがってみた。

中将タカノリ(以下「中将」):企業からこのような相談を受けた場合、どのような対応をされることが多いでしょうか?

向井弁護士:淡々と手続きを進めるしかないと伝えております。「去る者は追わず」ですよと伝えています。

中将:これまで向井さんが対応された中で、退職代行会社の手続きに不備があった、もしくは退職の意志がくつがえったケースはあるのでしょうか?

向井弁護士:ありません。最初は感情的なやりとりがお互いあることもありますが、淡々と処理して終わっております。退職の意思はいずれも固いですね。

中将:ご投稿に対し数多くのコメントが寄せられました。これまでのSNSの反響へのご感想をお聞かせください

向井弁護士:私は使用者側で仕事をしておりますが、今回は労働者の方に反響があったようです。そのため私の周りでは特に反響はありませんでした。
◇ ◇

退職代行会社は退職を希望する本人のなりすましやトラブル防止のために徹底した本人確認を行っている。その上で退職の通知が送られているのだから、それを疑ったり翻意を促したりするのはまったく時間の無駄というものだ。一昔前の義理や人情の価値観では理解しにくい退職代行だが、経営者や人事に関わる人はこういった時代の変化を捉えていたほうが賢明と言えるだろう。

向井蘭さん関連情報
Twitterアカウント:https://twitter.com/r_mukai

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