【受賞者に聞きました】保護猫と暮らす「実体験」を漫画に
大賞を受賞した「ふたつ〇〇こわがりねこのそら(@gM6mF6Ye8orX3u4)」さんにお話をお伺いました。
―今回の漫画を描かれたきっかけを教えてください。
「おうち生活が長い中でリモートとねこちゃんのエピソードが共感を得られそうだと思ったからです。うちでも毎回画面に飼い猫の『そらくん』が映るのでリモート先から大人気です」
―そらくんとの実体験をふまえて描かれていたのですね。絵本のようなタッチがとても印象的な作品です。このようなトーンで描かれようと思ったのはなぜでしょうか。
「絵本作家を目指して創作活動をしています。画材はアクリル絵の具、パステル、ペン等を使っており、iPadのアプリに近い表現が出来るものがあったので研究しました」
―まいどな漫画大賞にはご夫婦それぞれご応募してくださったのですよね。
「2021年1月から夫婦で猫漫画を描くようになり、6月末の「まいどな漫画大賞2021」の投稿を機に7月からSNSを始めました。同じアカウントで、夫は漫画っぽいテイストの作品を、妻は(今回受賞した作品のような)絵本っぽい作品を描いています」
―漫画を描くようになったのは、やはりそらくんの影響ですか?
「そらくんがうちに来たのは2018年3月で、とても怖がりなねこちゃんでした。1年近く、触れることすら出来ませんでしたが、今はとても甘えてくるねこちゃんになりました。その時の葛藤や経験を、同じようなねこちゃんを飼っている人達に伝えたいと考え、漫画を描き始めました、勇気や笑いを届けられたらと思います」
―そらくんはどのような経緯でお家にやってきたのでしょう。
「そらくんは3歳ぐらいのオスです。そらくんと出会ったのは保護猫カフェでした。一目見て美猫だなと思い好きになりました。それまで保護猫カフェに何度も通い、良い出会いを求めてましたが、なかなかタイミングがあわないことが続きました。半年後ぐらい経過した時に、沖縄から殺処分寸前で保護されてきたばかりのそらくんと出会いました。この子をうちにお迎えしたいと思い、すぐに保護猫カフェの方に掛け合い、無事、うちの子になりました」
―最後に、大賞に選ばれたことについて、感想をお聞かせください。
「とてもびっくりして未だに信じられない気持ちでいっぱいです!」
【審査委員長 カラテカ・矢部太郎さんのコメント】
リモートの画面に猫が入ってくるのは、猫を飼っている人「あるある」ですね。その様子を取り上げているのは、まさに「今年ならでは」のように思います。
リモートでのやり取りには、人は窮屈さを感じたりするものですが、そういうことに構わず、自然に振る舞う猫の様子が描かれていて、とても癒やされます。
絵本のような描かれ方で、色も絵も可愛らしく、そのあたりもほかの作品とは違うように感じました。可愛らしい雰囲気なのに、最後のコマの鼻のどアップはとてもリアルだったり…そんなギャップも目を引きました。
大賞・特別賞・最終選考に残った優秀作品一覧