「おっきいネコチャン」決定の会議資料の一部を公開 ラフ画可愛すぎ、新宿「巨大3D猫」が現れるまで

はやかわ かな はやかわ かな

「猫さま🐈に決定した経緯が話題ですが、ここで実際の会議資料を一部だけお見せいたします。アーティスティックな案が並ぶ最後に、ディレクターがこっそり忍ばせたのが3,4枚目の写真です。おっきいネコチャン…ファンタスティック…決定…」。

そうつぶやき、新宿東口にある大型街頭サイネージ『クロス新宿ビジョン』に登場した、話題の巨大3Dネコチャンの秘密がわかる会議資料の一部を公開した、株式会社クロススペースさん(@xspace_tokyo)。

「会議では、新宿の街で自由気ままに過ごすおっきいネコチャン…ファンタスティック…決定!みたいな感じで決まったのだろうか」と、ネット民による楽しい憶測や妄想が盛り上がるなか、『クロス新宿ビジョン』の公式アカウント担当であり、イベントスペースの開発・運営を行う株式会社クロススペースさんが公開した資料の一部には、なんとネット民の推測通り、ゴロゴロする「ネコチャン」案が!

「やはりネコチャン…ネコチャンはすべてを解決する…」「提案した人も快諾した人も天才!」と、猫案の決定を絶賛するリプライが殺到しました。

「ファンタスティック!」
「おっきいネコチャン最強」
「ゴロゴロした岩よりゴロゴロした猫ちゃん」
「ArtにCatが勝った」
「ネコチャンそのものがアートなんですよ!」
「犬だと飛び出しちゃって留守の画像しか流せませんものね……」
「韓国の波打つ水槽の街頭ビジョンも迫力あるけど、可愛さを選んだ日本らしさw」
「ディレクターさん、切れ者ですなあ」

リプライによると、「海外では、キャジラ(CAT+ゴジラ)と言われ日本ぽいな!と言われてる」のだとか。リプ欄には海外のネット民からの、「世界中でこの手の3D動画をいろいろ見たがこれは大正解!今後も奇妙な波や抽象芸術はナシで」という称賛の声も寄せられていました。

さらに巨大猫の評判を聞きつけ、早くもアメリカ企業からの3D広告が決定。「おっきいネコチャン」は正真正銘「新宿の招き猫」として活躍中です。

ここで気になるのが、真面目な会議の資料の中に「おっきいネコチャン」案を発見した時の会議出席者の方々の反応と、「ネコチャン…ファンタスティック…決定!」に至った瞬間の空気感。

公式発表された会議資料の一部に加え、「まいどなニュース」のために追加で別案の資料も提供してくださった、株式会社クロススペースの広報担当、武石さんにお話を伺いました。

ーー「ネコチャン」が提案された時、会議の雰囲気はいかがでしたか?

「もちろん大事な企画を決める会議でしたので、みな真剣な表情で臨んでいました。が、ネコの案が出て、明らかに空気は変わりましたね。和やかになりました。ネコの持つ癒しパワーが働いたのだと思います。会議参加者にネコ好きが多かったことも、より効果的な理由だったと思います」

ーー資料の最後に「ネコチャン案」を忍ばせたディレクターさんはやはり猫好きなのですか?

「猫好きです。ネコのどういう動きが愛らしいかを完全に把握していて、動きを決める会議でも毎回ステキな提案をしてくださいました。株式会社オムニバス・ジャパンのクリエイティブ・ディレクター、山本信一さんです」

ーーもしや資料のラフ過ぎる可愛い猫ラフ画も……。

「ディレクターの手描きです。大変な実績と実力を持つ超一流のアーティストですので、私自身もそのギャップに戸惑ったのは事実です」

ーー資料の写真は縞猫でしたが、三毛猫に決定した理由は?

「新宿という、世界中から観光客が集まる街に設置されるということで、<日本らしさ>を出していきたいというのは企画初期からの希望でした。そこで<日本らしい猫>を検討していった結果が三毛猫でした。首輪が和モノである組紐をモチーフにしているのも、その考えに沿ったものです」

ーー三毛猫のモデルは実在する?

「実在のモデルは存在しない…はずです。猫の模様などに関しては、CG制作のオムニバス・ジャパン様にお任せしていますので、秘密のモデルがいるのかもしれません」

ーー国内外から大きな反響がありました。

「高評価はいただけるだろうという確信はありましたが、予想をはるかに超える反応でした。情報が拡散した2~3日は社内が浮足立っていましたね。ツイッターや取材依頼の対応に追われ、他の仕事が全く手に付きませんでした。もう我々では手に負えないので、みなさんが猫を愛でてくれているのを一閲覧者として眺めている状態です。猫好きな方の多さと、その団結力の高さに感動しています。

社内に英語が堪能なスタッフがいないこともあり、海外の反応を拾い切れなかったのは反省点ですね。海外からの広告の問い合わせも非常に多く、実際、最初に3D広告を出していただくことが決まったのもアメリカの業者様です」

ーー「違う柄の猫」や「子猫から育つ過程も観たい」という声もありますが。

「当初は反応をみて、変更なども考えていくつもりでした。しかしこれだけ皆さまが喜んでくださったので、もうこの三毛猫ちゃんにここのマスコットとして、ずっとこの地に住んで欲しいと思っています。ただ、イベントなどで他の何かが現れることもあるかもしれませんね。いろいろ面白いことが出来ればと思います」

ーーところで、「ネコチャン…ファンタスティック…決定!」の瞬間の皆さんの反応は?

「仕事ですので、みな淡々と決定に同意していました。ただ、最初にお答えしました通り猫好きが多かったので、内心はウキウキしていたと思います」

 ◇ ◇

海外では、迫力を重視したカッコいい系の街頭サイネージ動画が話題のなか、『クロス新宿ビジョン』に登場した「おっきいネコチャン」。今回公開された会議資料の一部を見ていると、数々のアーティスティックな案と並行して、「ゴロゴロしているネコチャン」が提案されたこと自体が、ある種のポップアートのようにも思えてきます。

機会があれば、「まいどなニュース」のために追加公開してくださった別案の3D動画も見てみたいところ。しかし、(表向きには)淡々と、でも内心ウキウキしながら会議参加者の方々も賛同された「おっきいネコチャン」がやっぱりファンタスティック!ですね。

■「おっきいネコチャン」作品で猫好きであることが判明した、輝かしい功績を持つクリエイティブ・ディレクター、山本信一さん

■「新宿東口の猫」公式アカウント

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