「本物より飛び出して見える」!?話題の新宿東口「3D三毛猫」を自宅で再現 クオリティの高さに絶賛の嵐 

渡辺 晴子 渡辺 晴子

「新宿の巨大ネコ すごいよね。うちの巨大ネコもかなり飛び出して見えるんだけど。。。」

新宿東口駅前のビル上に現れ、世間の注目を集める3D映像の巨大三毛猫。その話題に乗っかり、自宅で巨大猫がいる新宿のビルを再現したという動画がTwitter上で大きな反響を呼びました。何と再現したミニチュアの“ビル”には三毛猫ではなく、黒猫が出現。動画にはわずか1日で5万超のリツイートと23万超のいいねがついたほか、再生回数も250万回を超えています。

リプ欄には「リアル巨大ネコ」「新宿のより飛び出して見えますね~ 」「ビルの再現度の高さに脱帽です!」「本物にしか見えない!」などとコメントが多数寄せられ、そのクオリティの高さに絶賛の嵐が巻き起こりました。さらに、三毛猫ではなく黒猫の“出現”に「新宿の巨大ネコが黒ネコに変わったんだとマジで思いました」と驚いた人も。

そんな話題のビルを制作し、動画を投稿したのは、アーティストの「現代美術二等兵ふじわら」(@f2touhey)さん。一体、ビルはどのように作ったのでしょうか? またビルの上にいた黒猫ちゃんはどうなったのか…撮影当時のことを伺ってみました。

実物の10分の1のサイズ ダンボールで制作…猫たちも興味津々

――新宿のビルを再現しようと思い立ったのは?

現代美術二等兵ふじわら:「話題になっていておもしろいなあと思っていまして。うちの猫たちも入れてみるかと考えました」

――ミニチュアビルを作って、飼い猫の黒猫ちゃんを乗せてみたかったんですね。

現代美術二等兵ふじわら:「そうです。2匹いまして、動画の猫はオレオといいます。4歳の雄です。体重7.5キロでかなり巨大。嫌がってもっと暴れるかと思ったのですが、落ち着いてしまい、何度撮り直してもあまり変化のない動画になりましたが…」

――ビルは何でできているのでしょう。

現代美術二等兵ふじわら:「ほぼダンボールです。10分の1サイズの簡単な図面を書いて、ネットの画像からビルのそれぞれの面の画像をつくってプリントしたものを貼り付けました。自宅で組み立て中も猫たちが興味津々で周りをうろうろしていました」

――ダンボールを見てオレオくんたちもカリカリしたくて、たまらなかったでしょうね。作るのにどれくらいかかりましたか?

現代美術二等兵ふじわら:「制作期間は2日間です。今回はスピード勝負かと思ったので、あまりこだわらずそう見えるように組みました」

――再現性にこだわったと。

現代美術二等兵ふじわら:「そうです。ただ、表しか作っていませんので、いざ組み上げるときに裏に椅子やらビデオテープやらいろいろ積み上げてテープで固定しました。見える面はいい感じになったと思います。また、動画をよく見ると分かるかと思いますが、本棚の角にもダンボールを貼り付けています」

黒猫ちゃんは“ビル”の上でそのまま寝ようとした?

――ところで、ビルの上に乗っていたオレオくんは動画の撮影のあと、どうなりましたか?

現代美術二等兵ふじわら:「オレオは、20分くらい乗っていましたが…そのうちそのまま寝ようとしだしたので降ろしました」

――オレオくん、気に入っていたのですね。今もビルはご自宅にそのまま?

現代美術二等兵ふじわら:「実は、撤去しました(苦笑)」

今回、新宿のビルと“巨大猫”を再現したミニチュア作品も話題を集めましたが、もう既に壊してしまったとのこと。オレオくん、残念でしたね。

   ◇   ◇

新宿のビルを再現したのは、「現代美術二等兵ふじわら」こと「ふじわらかつひと」さん。籠谷シェーンさんとともに、アートユニット「現代美術二等兵」として活動しています。ともに大阪出身で、京都市立芸術大学彫刻専攻卒だとか。

ふじわらさんは東京を拠点に1992年より作品発表を開始。お菓子の世界に駄菓子があるように、現代美術の中にも「駄美術」があっていいのではと、ちょっと堅苦しい現代美術にクスッと笑えるスパイスを加え、見る人誰もが楽しめる作品「駄美術」を作り続けているとのこと。最近は、ガチャガチャの企画やグッズの展開など活動の幅を広げているといいます。現在、京都市内で個展を開催中です。

一方、飼い猫はオレオくんと兄妹のティラミスちゃん(雌)の2匹。元保護猫ちゃんたちだそうです。また、猫トイレの砂が舞い散る様子をミニチュア化した作品「猫砂スノードーム」がTwitterで話題になり、量産化を目指してクラウドファンディング(キャンプファイヤー)にチャレンジ中です。

   ◇   ◇

■現代美術二等兵 駄美術展「京都五輪」

4年に一度あるかないかの不定期な駄美術の祭典「駄美術オリンピック」! 妄想の世界から集まった約150点あるかないかの作品群が織りなす脱力のエンターテイメント!

期間:2021年7月14日(水)~8月15日(日)
時間:14:00 ~ 22:00(時短営業要請・緊急事態宣言などに応じ、変更されることがあります)
休廊:月・火曜
料金:入場料500円(特製ステッカー付き)
会場:京都府京都市東山区弁財天町19 4F Y gion
電話:075-533-8555
https://www.ygion.com/

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▽「猫砂スノードーム」のクラウドファンディングは8月15日まで
https://camp-fire.jp/projects/view/457095

▽Twitter:「現代美術二等兵ふじわら」(@f2touhey)
https://twitter.com/f2touhey

▽HP:「駄美術手帖」
http://g-b-2.net/gb2/index.html

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