「目の前に広がるアナザースカイ」「インターネッツなお前たち」 変なコピーが馬鹿受けのクラフトビール、新作でまたやらかす

黒川 裕生 黒川 裕生

「赤銅色の液体は密に群がるインターネッツなお前たち。誹謗中傷のない世界とスマホ対応型の愛」…。ラベルに記された力強くも意味がよくわからない惹句で注目を集める群馬県太田市のクラフトビール「CHROA(クロア)」が、ファン待望の新作を発表した。「現代人に捧げる麦芽猫からのアイラブユー」。そう、クロアがコロナ禍に問うテーマは“愛”だ。

これまでも独自のクラフトビールと、詩とも世迷言ともつかない数々のコピーを生み出し、世間を騒がせてきたクロア。7月3日に売り出されたのは、淡いレモン色に白い泡が映える「TRAVOLTA(トラボルタ)」と、深みのある赤銅色にうっすら色づいた泡が特長の「UMBRELLA(アンブレラ)」の2種類である。

仕掛け人は、世界的ファッションホイールデザイナーの片岡達也さん。地元太田市の出身という縁で、数年前からクロアのプロデュースを手掛けるようになると、クセの強い世界観がSNSなどで馬鹿受け。瞬く間に人気ブランドの地位を確立した。

新作のキャッチコピーは、こうだ。

「無慈悲なモルトの爽快感を口に含むと目の前に広がるアナザースカイ。サイコパスな瞳のキラーパス みつめるキャッツアイ 現れる猫のトラボルタ。愛の給油所に長蛇で並ぶ孤独な現代人たちにそっと寄り添い 麦芽猫は囁く『お前の愛はハイオクか?』」(トラボルタ)

「赤銅色の液体は密に群がるインターネッツなお前たち。誹謗中傷のない世界とスマホ対応方の愛。そして宇宙規模の忖度を感じたい現代人に捧げる麦芽猫からのアイラブユー。この雨社会で大人を演じる全ての役者たちよこの傘を持っていくがよい。」(アンブレラ)

相変わらずのキレと酩酊ぶり。片岡さんに話を聞いた。

片岡氏「俺が表現する作品は今感じることが全て」

――お久しぶりです。あらためて、今回のコンセプトは?

「愛です。クロアのビールは2年前にリリースした『タンバリン』から、ファンの方々に『大人という生き方の麻酔』と呼ばれてきました。昨年リリースして大ヒットした『ヴィヴィアン』で麻酔から覚醒に変わり、今回は愛です」

――猫がフィーチャーされていますが、その理由は?

「コロナ禍、孤独な俺の中に生まれたハイブリッドな猫の嫉妬を、解き放つ時と考えました」

――密、誹謗中傷など世相を反映するワードが印象的です。

「俺が表現する作品は常に今感じることが全てです。俺もクロアも未来でも過去でもない、現在に存在しています」
「コロナ禍の現在において誰もがハートをぶっ壊しながら生きています。有刺鉄線のような時代のハローを受け止めながら、家族や大切な人たちに宇宙をあげたい。しかし愛がいくらあっても足りない時代。猫のトラボルタは愛の給油所に長蛇で並ぶ現代人にそっと寄り添い、雨社会に傘を差し出す…。そんな物語が2本構成になってます」

――新作を楽しみにしていたファンに何か伝えたいことは?

「お待たせしました。無慈悲なモルトが演出する、麦芽猫とあなたの物語が始まります。お手元の安全バーを腰の位置まで深く下げてから飲んで下さい」

完全にイカレテルぜ!

【クロア公式サイト】https://www.chroa.jp/

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