幕張メッセの譲渡会で「この子が一番可愛い!」 一目惚れした子猫は豆大福そっくり

渡辺 陽 渡辺 陽

豆大福ちゃん(2歳・オス)は、野良猫が産んだ子猫だった。母猫が子猫たちを連れて民家に現れ、その後、保護団体のボランティアが保護した。当時、千葉県に住んでいた中西さんは幕張メッセで開催された譲渡会に参加し、豆大福ちゃんに一目惚れした。

 

母猫と5匹の子猫たち

2018年7月中旬頃、埼玉県のある一軒家の庭に雌猫が子猫を5匹つれてきた。その子猫のうちの1匹が豆大福ちゃんだった。生後1カ月くらいだった。家主は、痩せた身体で子育てしている雌猫をかわいそうに思い、餌をあげていた。

しかし、いつまでもそのままにしておくわけにもいかず、今後のことを考えて、保護猫のボランティア団体に相談し、雌猫と子猫たちを引き取ってもらうことにしたという。

7月の炎天下、ボランティアが捕獲機を設置して猫たちが入ってくるのを待った。朝の7時から夜、日が暮れるまで母猫と子猫たちが捕獲機に入るのを待ち続けた。ボランティアは、「頑張って入っておいで!素敵な飼い主をみつけてあげるよ!」と祈るように見守ったそうだ。

この子が一番可愛い!

千葉県に住む中西さんは、猫と生活していない自分が想像できないくらい猫が大好き。生まれた時から猫のいる家で育ち、結婚して実家を出るまで猫がいない生活など考えたことがなかった。結婚後、猫のいない生活を始めると心にぽっかり穴が開いたような、大切な存在をなくしてしまったような喪失感に襲われた。

「その頃の私は、口を開けば『猫を飼いたい』と言っていました。その後、家を建てたタイミングで主人と相談し、猫を飼うことになったんです。最初から保護猫を引き取りたいと決めていました。実家の近くに動物保護センターがあり、犬や猫の譲渡会を定期的に開いていたこと知っていたからです」

2018年11月18日、幕張メッセで大規模な犬猫の譲渡会イベントが開催されており、家の近くだったため参加した。

「にゃいるどはーと」という保護団体のケージの中に豆大福ちゃんがいた。きりっとした端正な顔立ちにアンバランスな黒ぶち。中西さんは一目惚れした。

「鼻の横にある黒い模様がとても印象的でした。たくさんの保護猫がいたのですが、豆大福が一番可愛いと思いました」

夫婦の話題の中心は豆大福ちゃん

豆大福ちゃんは埼玉県朝霞市から千葉県千葉市まで車に乗せられてやってきた。片道2時間半の大移動で、車の中ではずっと鳴いていたそうだ。

家に着くとすぐに用意していたトイレを使ったが、その後は少し緊張していて、人の足にすり寄ってみたり、毛づくろいをしてみたり、せわしなく動いていた。しかし、瞬く間になれて、翌日には中西さんのお腹の上で寝ていたという。とても人懐こい猫だった。

名前は、保護団体の人がつけた豆大福という名前のままにした。保護した当時、小さくて鼻の横の黒い模様と白い体が和菓子の豆大福のようだったから、豆大福ちゃんという名前になったそうだ。

譲り受けた当時は人懐こく堂々としていたが、今では「超」が付くほどのビビり。来客がある時はほぼソファの下に隠れるし、ちょっと大きな音を立てただけで体がビクッとなる。放ったらかしにしておくと、「かまって〜」と鳴きながら手を伸ばしてくる甘えん坊でもある。

中西さんっは、最近、夫の海外転勤が決まり、豆大福も一緒に連れて行くことになった。日本からアメリカまで12時間のフライトに耐えて今はアメリカで暮らしている。

豆大福ちゃんを飼い始めて夫婦での会話が増え、今日こんな面白いことをやっていたとか、こんなにかわいい写真が撮れたなど、いつも話題の中心なのだという。

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