復興への願い込めて 熊本地震被災時のブルーシートと熊本城の瓦のかけらを使った御守りが話題に

中将 タカノリ 中将 タカノリ

2016年に熊本を中心に九州を襲った熊本地震

大勢の犠牲者、熊本城などの文化財や街並みの被害…その傷あとは約5年の年月を経てもなお色濃く残っているが、今SNS上では熊本地震からの復興を願うあるグッズが大きな注目を集めている。

そのグッズというのは「熊本城瓦御守」。袋の生地は熊本地震で使われたブルーシート、中には熊本地震で被災した熊本城の瓦のかけらが入っており、熊本の礎を築いた武将、加藤清正を祀った加藤神社で「復興祈願」を祈祷したという、なんともプレミアム感のある御守だ。

この御守はどのような経緯で誕生したのだろうか? 熊本城瓦御守の製作を企画した一般社団法人BRIDGE KUMAMOTOのご担当者にお話をうかがってみた。

中将タカノリ(以下「中将」):この御守が企画された時期、シチュエーション、込められた思いについてお聞かせください。

担当者:2016年の熊本地震のときは、被災家屋を覆った廃棄ブルーシートを使って、トートバッグを作っていました。2018年頃に、熊本市が熊本城の被災した瓦を有効活用してほしいとホームページで公募を出されていて、そこからブルーシートと瓦のかけらを使った御守を企画しました。

過去に何度も焼失した熊本城ですが、何度でも蘇ってきました。熊本地震の復興のシンボルでもあります。熊本の町がどれだけ変わっても、熊本城だけはずっと変わらないのだと思います。この御守を買ってくれた人たちが、そういう大きな歴史の一部になって、みんなで後世につないでいけたらと思いました。

中将:被災時に使ったビニールシートや瓦を使うというアイデアはどのように思い付かれたのでしょうか?

担当者:そもそもは、熊本地震のときにボランティアに来てくれた、石巻の方に教えてもらった「FUNADE」というプロジェクトがきっかけです。彼らは津波で流された大漁旗をアップサイクルしていました。ぼくらも熊本地震の象徴的なものは何かと考え、ブルーシートをアップサイクルすることにしました。

中将:これまでの反響、また反響に対するご感想をお聞かせください。

担当者:御守は昨年11月の発売から4カ月で3000個以上を売り上げ、熊本城売店でも人気のアイテムとなっております。熊本城内の加藤神社さんでもご祈祷頂いていることから、「ご利益がありそう」とか「感動しました」とか、とても温かいお言葉を頂いております。

また、障がいのある方の就労支援施設に製作は依頼していまして、彼らも楽しんで、誇りを持って作業してくれていると聞いて、それも嬉しかったです。

「一般社団法人BRIDGE KUMAMOTO」
所在地:熊本県熊本市中央区新町2丁目2-23
公式サイト:http://bridgekumamoto.com/

後来不落「熊本城瓦御守」販売サイト:https://store.shopping.yahoo.co.jp/kumamoto-castle-shop/castle-49.html?__ysp=54aK5pys5Z%2BO55Om5b6h

熊本城瓦御守は熊本城売店のウェブ通販サイト、また店頭では熊本城二の丸お休み処(二の丸駐車場内)、熊本城本丸お休み処(特別公開エリア天守閣間広場)にて販売中。売上の一部は熊本城に寄付されるということだ。ぜひ多くの方にこの取り組みを知っていただければと思う。

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