「人生100年」といわれる時代になりました。長い人生を送るためには、より体の健康を維持することが大切ですよね。また新型コロナウイルスの感染拡大防止に伴う外出自粛により「コロナ太り」に悩む方もおり、いま運動や筋トレ、食事の見直しなど健康に関することが注目を浴びています。
滋賀県に住むKさん(30代・会社員)は正社員として働きながら3人の子どもを育てるシングルマザーです。そんなKさんに予期せぬ病気が発覚したのです。
年に一度の健康診断
Kさんは年に一度職場で健康診断を受けており、毎年結果は異常なし。今年も例年通り健康診断を受けました。
一人で子どもを育てていることもあり、病気にならいないよう人一倍健康には気を付けていたKさんは心のどこかで「今回も大丈夫だろう」と思っていたそうです。
その理由は栄養バランスのとれた食事をとり、週に3回のウオーキングを2年以上行なっていたからです。
Kさんは「疲れたな」と感じる日はあっても、体の不調を感じることなく、元気に育児と仕事をこなしていました。
そんなある日、上司から先日受けた健康診断の結果を渡されました。
健康診断は予期せぬ結果だった
昼休みになりお弁当を食べた後、健康診断を確認したKさんは予期せぬ結果に言葉を失いました。便検査の結果、潜血が認められ医療機関を受診するように書かれたいたのです。
これまでこうした経験がないことや体の異変も感じていなかったため、疲れのせいだと思う反面、何か大きな病気だったら…と不安に襲われました。
不安を早く払拭したくてすぐに近所の総合病院へ電話で問い合わせ、診察に行くことになりました。
結果は大腸がんだった
医療機関を受診すると医師から大腸内視鏡検査をするように勧められました。最初は戸惑いがあったKさんでしたが、子どものためにも内視鏡検査を受けることにしました。
検査当日。
内視鏡検査を受けた結果、ポリープが見つかったのです。ポリープを切除し生検に出すこととなりました。
このときKさんは冷静さを保っていたそうですが、内心は「がんだったらどうしよう…」と不安に押しつぶされそうになったと話してくれました。
そして数日後、初期の大腸がんであることを医師から宣告されたのです。
子どものために戦う決意をしたシングルマザー
自分に万が一のことがあったらどうしよう。
大腸がんと宣告されてからKさんは死を意識するようになったといいます。
子どもたちに迷惑をかけてしまう。入院中は誰が子どもの面倒をみるのか。死にたくない...。
子どもたちの前では気丈に振舞っていたそうですが、子どもたちの顔をみると涙が流れてしまう日もありました。そして入院する5日前、子どもたちに病気の話をしました。
入院中は他県に住む姉が小学生の子どもたちを見てくれることとなり、Kさんは無事手術を受けることができました。
手術から半年が経ったいま、Kさんは仕事を続けながら3人の子どもたちを育てています。
健康診断を受けたからこそ見つかった大腸がん。
Kさんはシングルマザーにかかわらず、自分のためにも大切な家族のためにも健康診断の大切さを強く訴えていました。
健康診断の大切さを伝えるKさんの表情は真剣で、そして母の強さを感じさせるものでした。
皆さんも自分は大丈夫と過信することなく、年に一度の健康診断を受け体の点検を行うようにしましょう。健康診断を受けることで早期発見・早期治療につながります。