「猫のおかげで、考えを変えられた」遠い異国で襲われたコロナ禍 保護され迎えた2匹の子猫が癒しをくれた

渡辺 陽 渡辺 陽

ココちゃん、ノアちゃん(生後半年・メス)は、UAE(アラブ首長国連邦)の民家に住み着いていた野良猫が産んだ子猫だった。コロナ禍、家にいる時間が長くなった鈴木さん一家は、猫を飼おうと思って猫を探していたところ、Facebookでココちゃんを見つけた。

 

コロナ禍、猫を飼う

鈴木さん一家は、UAEに住んでいた。父親の転勤のためUAEに移住したが、母親は働くことができず、コロナ禍、学校の授業もオンラインになり、一家は家にいる時間が長くなった。動物を飼いたいと思い、犬と猫、どちらを飼おうか迷ったが、イスラム教の国では、犬は不浄のものとされていて、イスラム教徒は触らない。逆に、猫はとても可愛がられていて、街にいる野良猫の世話をする人も多かった。家族で話し合い、鈴木家では猫を飼うことになった。

Facebookで猫の里親募集をしている人も多く、鈴木家の長女、瑠利夏(るりか)ちゃんは、とても可愛い、小さな子猫の写真を見つけた。すぐに問い合わせてみると、子猫を掲載したのは、保護主の友人だった。その友人は、「まだ小さすぎるので、もう少ししてからでないと渡せない」と言ったので、鈴木さんはひとまず見学に行くことにした。

可愛い子猫

2020年12月12日、スコットランド人の保護主が、5ヶ月前にUAEに引っ越すと、家に猫が住み着いていた。その猫が子猫を5匹出産したので子猫たちを保護したが、育てられないので友人に投稿してもらって里親を募集したという。生後2か月くらいだった。

5匹のうち1匹だけ三毛猫がいたが、その子がココちゃんだった。

「写真を見た時からこの子にすると決めていました。実際会ってみたらすごくやんちゃで、初めて会ったのにまったく怖がることなく近寄ってきました」

ココちゃん以外の猫はキジ猫で、鈴木さんはどの子にするか迷ったが、最後に一番小さい子が連れてこられた。他の子猫よりもびくびくしていて、怖がって出てこなかったが、可愛くて一目惚れしたという。その子がノアちゃんだ。

ノアちゃんはノアの方舟にちなんでノア(noah)ちゃんに、ココちゃんは、美しい少女、魅力的な女の子という意味なので、ぴったりだと思ってココ(coco)ちゃんにしたという。

外出できないから猫とたくさん遊べる

本当は見学だけするはずだったが、保護主が早く里親に引き渡したかったようで、鈴木さんはそのまま子猫を連れて帰った。

家に着くと、ココちゃんは前もって買っておいたおもちゃで遊んだ。ノアちゃんは隠れてしまって全然出てこなかった。保護主から、なんでも食べると聞いていたのでチュールを2匹にあげると、ノアちゃんもソファーの下から出てきた。

ココちゃんはやんちゃで何にでも興味津々。トイレの中がどうしても気になったようで、トイレに2回もダイブして、びしょびしょになったことがある。ノアちゃんは、シャイで臆病だが、障害物を軽々と乗り越えることができる。

猫を迎えてから猫のトイレの片付けやいたずらの残骸を片付けるのは大変だが、家族で猫の話で盛り上がったり、猫と遊んで癒されたりしているという。

「コロナで外出があまりできなくて残念だと思っていたのですが、猫のおかげで、コロナで外出があまりできないから猫と沢山遊べると、考えを変えることができました」

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