エヴァついに完結! 今さら聞けない26年の歴史とファンの思いとは? あと…大事な映画鑑賞前のアドバイス

竹中  友一(RinToris) 竹中 友一(RinToris)

2021年3月8日、ファン待望のシリーズ完結編『シン・エヴァンゲリオン劇場版』が公開されました。20年来のエヴァファンである筆者もさっそく観にいってきました。

そもそもエヴァンゲリオンって?

エヴァンゲリオンというアニメの存在は多くの人が知っていると思いますが、「観たことがない」という方のために簡単に説明をしておきましょう。

エヴァは1995年に放送された『新世紀エヴァンゲリオン』というTVアニメが起源です。「セカンドインパクト」という大災害から復興した世界で、14歳の少年・少女たちがエヴァンゲリオンに乗って使徒という謎の敵と戦うというストーリー。

ダイナミックな戦闘シーンはもとより、謎が謎を呼ぶ展開や思春期特有の悩みや葛藤を如実に現した心理描写が多くの視聴者に支持され、社会現象を巻き起こしました。そして、1997年には劇場版が公開。エヴァはいったんここで終了します。

しかし、それからおよそ10年の月日が経った頃、これまでのエヴァの世界を「リビルド」した『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』4部作の公開が発表。これまでに公開された3部作も大ヒットを記録し、エヴァは国民的アニメになっていきます。

思えば、僕がエヴァにハマりだした中学生当時は、アニメはまだ子どもか一部のオタクが見るものというイメージが強い時代。特に「エヴァにハマる奴はヤバい」と周囲から蔑まれたりして、肩身の狭い思いをしていたものでした。

テレビのゴールデンタイムでエヴァが放送されたり、巷のショップに普通にエヴァグッズが売られてたりして、公然とエヴァファンを名乗れる今の子どもたちがうらやましい! このようにエヴァの人気は未だに衰えることをしりません。

しかし、それだけ人気が長く続いた背景には、制作状況がどんどん延びていったという側面もあります。そもそも当初の予定では、『新劇場版』4部作は2008年に完結すると発表されていました。

しかし、第1弾の『:序』の公開は2007年、第2弾の『:破』は2009年、第3弾の『:Q』は2012年と当初の予定から大幅にずれています。本作の企画・原作・総監督・脚本を手掛ける庵野秀明氏は、ジブリ映画『風立ちぬ』で主人公の声を担当したことや、『シン・ゴジラ』のメガヒットなどで度々話題になっていましたが、肝心のエヴァについての具体的な発表はいっこうに無く…。ファンからは「いつ完結するんだろう」「このまま終わらないのでは?」と心配する声もありました。

TV放映から26年の時を経てついに完成した完結編

しかし、『新劇場版』シリーズ完結編となる『シン・エヴァンゲリオン劇場版』の公開がついに発表になります。当初は2020年公開予定だったものの、新型コロナウイルスの影響で公開延期が重なり、2021年3月8日に満を持しての公開。

キャッチコピーは「さらば、全てのエヴァンゲリオン」で、本当にこれでエヴァが終わることを告げています。一体どんなエンドを迎えるのか…? その顛末を見届けようと、平日ながら公開初日から多くのファンが劇場に駆けつけ、初日の興行収入は8億円突破、動員数は53万人超という大ヒットとなりました。現在、興行収入は60億円を突破し、興行収入・観客動員数ともにシリーズ最高記録を更新し続けています。

真っ先に観たファンはどう思ったのか、SNSでは?

シリーズ開始から14年近くの月日を経てようやく完結に至った『エヴァンゲリヲン新劇場版』シリーズ。エヴァファンたちはどのような感慨に浸っているのでしょうか。Twitterには著名人を含め、多くのファンたちが映画を見に行った感想や、エヴァに対する想いを綴っています。

「生きる気力が湧いたよーー 圧倒された」
「朝一ダッシュでシン・エヴァンゲリオン劇場版行ってきました!! 観る前の緊張感からの観終わってエヴァの最後を観させてくれて「ありがとうございます」の気持ちで感無量です。」
「やっぱりエヴァって凄い…泣いた…」
「ただのエヴァだった。やっぱりエヴァでした。」
「面白かった〜 庵野監督も成長したな ちゃんとスッキリ終わらせた 素晴らしいクオリティ そして遊び心 長く待たされたファンを満足させたのではないでしょうか 久しぶりに漫画を読みたくなった 何エヴァしようかな」
「初日に50万人が観賞したにもかかわらずTLに全く『シン・エヴァンゲリオン』のネタバレが流れてこない。これはもはやリテラシーどうこうの問題ではなく、25年間、エヴァに翻弄され続けてきた多くの戦友たちへのリスペクトなのだろう。」
「シンエヴァ観ましたが、このTwitterではネタバレは一切しません!」

皆さん愛をもってエヴァを鑑賞、そして庵野総監督ならびに製作スタッフに「ありがとう。お疲れさま」という感謝の言葉を持っていることがうかがえます。エヴァファンって本当に心があったかいんだなぁー(泣)。長い期間を経ている分、作品の出来も素晴らしく、待ちかねたファンの歓びも大きいようです。

最後に、これから見に行こうとしている方に僭越ながらひとつアドバイス。映画開始前にトイレには必ず行っておきましょう。映画の上映時間は155分とかなり長いです。観賞中に尿意に襲われることは十分にあり得ます。実際、筆者も迫りくる尿意に耐え切れず、終盤の大事なシーンを一部見逃して泣きを見ることになりました。何もかも心配のない状況で、ぜひ存分にエヴァの世界を堪能していただきたいと思います。

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