「リュックのファスナー閉め忘れ」にチリンチリン!…「発想が天才!」のアイデアグッズに「大人も欲しい」

太田 浩子 太田 浩子

 「我が家の『絶対にリュックのファスナーを閉め忘れる8歳児』対策に、つよつよアイテム買ったった!」という「なちゅ。(@itacchiku)」さんのツイートが話題になりました。

 そのアイテムとは「二つセットの鈴で、中が磁石になってるの。ファスナーを閉めてたらくっついて音が鳴らない→閉め忘れるとでっかい音がチリンチリン鳴る、という仕組み。」と言います。

 投稿された写真を見ると、直径2センチほどの円形の鈴がついたキーホルダー2つが、両開き(頭合わせ)のファスナーの引き手部分にそれぞれ取り付けられています。ツイートは「これ凄いな!簡単なようでなかなか思いつかん 大人でも欲しい人いそう」「なんと優しい発明」と3.1万リツイートと8.4万いいねがついています。

 「なちゅ。」さんは8歳児さんのために購入しましたが、リプ欄には「絶対にリュックのファスナーを閉め忘れる大人(自分)対策に欲しすぎる。」「これは楽器ケースにつけて、楽器落下の悲劇がおこらないようにできるのでは?!」「防犯にも良さそうですね」「これは視覚障害にもいいのでは」「これ小さい子と出かけるパパママにもおすすめかも」と子どもに限らず大人も欲しいという声が集まりました。

 「むしろ閉まっていたことの方がレアなくらい、リュックが開きっぱなしの子です」という8歳児さんは、最初は「こんなんつけてもどうせ忘れるから、閉められへんで」と言っていたそう。ところが実際に使ってみると「これは絶対わかる」と言い、取り付けてからはリュックを閉め忘れたことがないそう。8歳児の次女ちゃんに「『すごいやん』って言ったら、ドヤ顔してました」と、困りごとがひとつ解決しました。親子でADHDだという「なちゅ。」さんにとって、努力より道具で解決できるアイテムはありがたいとコメントしています。

 「ペア鈴」を発明・販売する「ひらめきショップMuse」さんに聞きました。

──シンプルなアイデアに感心する声が多くありましたが、「ペア鈴」はいつできたのですか?

 “バッグ開けっ放し問題”を解決するために、2020年にひとりの日本人発明家によって生まれました。アナログではありますが、だからこそ小さなお子さまからお年寄りの方まで、自分用からギフトまで、たくさんの方々にご購入いただいています。

──商品ができるまでにはご苦労も?

 開発にあたり苦労した点は、「鈴の音色」や「磁力の大きさ」です。鈴の周りは非磁性体、鈴の中身は磁石という加工は、鈴屋さんにとっても初めての試みで特殊な技術力が必要でした。そのため、開発上の壁にぶつかり、試作を何度も製作し、開発期間は半年ほどかかりました。実用新案にも登録しています。

──ファスナーの引き手がひとつしかないカバンに対応した「ピタ鈴」もできたんですね。

 「ファスナーがひとつしかない」というお客様にいただいた声に対応したいという想いで、「ファスナーに鈴、ファスナースライダーの終点に磁性体のピンバッジ」という組み合わせで、バッグ締め忘れ防止を実現するにいたりました。

 

──ツイートが話題になって、在庫切れになったようですね。

 「バッグ締め忘れ」で悩んでいる皆さまに存在を知っていただけたということへの喜びと同時に、注目いただき身の引き締まる思いです。一方で、即完売となってしまい、ご要望を満たすことができず大変申し訳ない気持ちで一杯です。

 また今回、注意欠陥・多動性障害(ADHD)と向き合っている方々からの反響が多数ございました。商品開発の際には「小さなお子さまの防犯」、「ご年配の方のうっかり」や「旅行先のスリ防止」などといったニーズを想定しておりましたが、改めて「バッグ締め忘れ」で悩んでいる方々が多方面に潜在していることを認識するきっかけになりました。

 今後もお届けしたお客様からのご意見をもとに、ペア鈴・ピタ鈴のさらなる改善をいたします。悩みを抱える方々の潜在する課題に目を向けて、私たちはこれからも商品開発に励んでいきます。

■「ひらめきショップMuse」公式サイト https://hiramekishop-muse.com/
 ※現在予約注文受付中・Amazonでも申し込み可能
 「今後は、身近な小売店で購入できるような仕組みをつくっていきます」

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