昨年からポテトサラダ、餃子、から揚げなど、出来合いのお総菜を購入したり、冷凍食品を利用したものを“調理の手抜き”と見なした論争が巻き起こってきました。そして今回、「刺し身をパックのまま食卓に出すかどうか」ということが、ネットで議論になっているそうです。
私も盛り付けにはこだわる方ですし、お皿も凝ったりします。でもテッサやカワハギなどの薄造りは、移し替えると崩れるので、購入した状態のお皿で食卓に出したりします。だって食卓に出せる様なきれいな柄の器にキレイに並べられているんですもの。以前は、それ以外のお刺身は盛り直していましたが、最近は透明のパックではない素敵な柄付きのお皿に盛られたものなら、そのまま出してもいいのではないかと思うようになりました。
例えばお家にお弁当を買ってきた場合は、いちいちお皿に移し替えたりしない。私はそれと同じだと思うのですが、特にお刺身は生ものなので、移し替えるときも衛生面や鮮度が落ちないよう気を遣う。調理人の方も、お刺身を盛り付けるときは、金属のお箸を使ってたりされていますから。
お食事ってまず目で味わうもの。イタリアンなどでも同じで、パスタは中央を高く盛り付ける。それが食欲をそそります。お刺身も販売されているものは見栄えよく盛り付けられており、パックに入った状態が、一番きれい。移し替えると、せっかくの盛りつけがどうしても崩れてしまいます。最近はお刺身の下に薄いペーパーがしかれているものも良くみかけます。あれは、「テーブルクロス引き」の要領でスーッとお皿に移せて便利、便利。
先日、仕事で夜の遅い時間に帰宅したその5分後に、旦那さんも帰ってきたことがありました。その時間から夕食の仕度をするとなると遅い時間になるので、晩御飯は外食にしてもいいかな、外食にして欲しいな、と思っていたのですが、旦那さんは「家にあるもので簡単でいいよ」と事も無げに言ってくる。手間をかけず簡単なものを作ればいいからと、本人は気を遣っているつもりなのです。でも調理して、食事して、後片付けをしたら何時になるか…。「簡単でいいよ」ということが、実は大変なことがわかっていないのでしょうね。夏の暑い日に「ソーメンでいいよ」理論です(笑)。
お刺身をお皿に移し替えるかどうかは、男性は40、50代の年齢で分かれるような気がしますが、女性は働いているかどうかで又違ってくると思います。お刺身って充分メインになる料理だと思います。ちょっとした煮物やだし巻き卵を一緒に出したり、他にもいろいろ作っているのなら、お刺身のお皿の1枚位いいじゃない!と思うのですが。それで文句を言うのは、少し時代錯誤ではないかなぁ。たかがお皿1枚されどお皿1枚。実はさまざまな問題を含んでいるように思います。