1967年にザ・タイガースのボーカルとしてデビューして以来、その甘い歌声と斬新なビジュアルで日本の音楽界に数々の金字塔を打ち立ててきた大歌手、沢田研二さん。
ところが近年、その沢田さんがカーネル・サンダースに似ていると話題になっている。
たしかに近年の沢田さんは白いひげをたくわえ、体型もややふくよか。特に2018年のさいたまスーパーアリーナ公演のドタキャン騒動で久々にメディア会見に応じた際、蝶ネクタイ(カーネルはリボンタイだが)にメガネ、スーツといういでたちだったため、余計に見る者にカーネルに似た印象を与えてしまったようだ。
ファンの方に匿名を条件にお話をうかがうことができた。
中将タカノリ(以下「中将」):現在の沢田さんはカーネルに似ていると思われますか?
匿名希望:よくよく見るとそうでもないんですが、引きの画で見た時の白髪に口ひげ、ポッコリしたおなか等のトータルフォルムが「ジュ・・・」っと思います(笑)。
初めて似ていると思ったのは、2018年にケンタッキーさんがカーネル貯金箱を発売した時です。2頭身にデフォルメされチキン山盛りのパーティーバーレルを手にニッコリと微笑む愛らしい姿に、なぜだか共通点を見出しておりました。
中将:ケンタッキーの印象が良くなった、フライドチキンを食べる回数が増えたなんてこともあるのでしょうか?
匿名希望:正直食べる回数は増えておりませんが、お店を通りがかった時は、店頭に佇む彼のお姿と、キャンペーンで新たなカーネルグッズが出てはいないかを無意識に見てしまう自分がいます。
中将:愛着を感じてしまうわけですね(笑)。若い頃のスリムな沢田さんと現在の沢田さんを比較してどう思われますか?
匿名希望:ジュリーは色んな経験や人生を積み重ねていく中で、その時々で自らが選び取った姿で生きてきたんだろうなと思います。自分が納得していいと思える現在の姿であれば、それを私も受け入れたいなと思いますし、ステージの上で堂々と歌う現在進行形のジュリーを、本当にかっこいいと思います。
でもやっぱり正直、記録でしか見たことのない美しすぎた若い頃のジュリーの面影を現在の姿に探したり、年の近い布施明さんや五木ひろしさんをテレビでお見かけした時に、ジュリーも今と違う選択で生きてたらどうだったろうなぁ、なんて思ったりしてしまいます(汗)。
中将:現在の沢田さんの魅力とはどんなものだと思われますか?
匿名希望:ステージの上で一曲一曲を全身全霊を込めて歌う姿に感動を覚えます。それがどこの会場へ行ってもいつも変わらないことにも。ステージ後半になるほど伸びやかに滑らかになる声。生きること、ステージに立って歌い続けること、ファンである私たちのことを真摯に考えていて、自分の信念のもとに実行を重ねている姿。ステージで私たちに、自分の思っていることや考えを、噺家さん並に流麗な流れで時に笑いを交えて率直に話してくれるところ。
現在進行形のジュリーが、どんなことを考えどんな歌を私たちに届けてくれるのか、信頼をもって最後の時まで見届けたいと思っています。
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多くのファンの間では沢田さんとカーネルが似ているという話題はもはや"ネタ"的な感覚になっており、それと沢田さんの魅力とはまったく別次元の問題という認識のようだ。なお、日本KFCホールディングス株式会社にもこの評判についてご意見をうかがってみたが「評判は存じ上げているが、それについて何か申し上げる事はできません」とのことだった。
先日、公開延期が発表されたものの、コロナ禍で亡くなった志村けんさんに代わり主役を引き受けた映画「キネマの神様」がちかく公開される見通しの沢田さん。今後もどのような活躍を見せてもらえるのか期待したいものだ。