自称「崖っぷちの駅弁屋」が「夕食難民」を応援!…夜だけ「駅弁値引き」JR神戸駅の老舗店

金井 かおる 金井 かおる

 コロナ禍以降、旅行客の減少により駅弁の売り上げが大きく落ち込んだ老舗駅弁メーカーが、自虐的に「崖っぷちの駅弁屋」と名乗りながらも、働く人たちの晩ごはん応援のために立ち上がりました。

 明治36年創業の淡路屋は2月1日から、JR神戸駅(神戸市中央区)のコンコースにある同社神戸駅店にて「夕食難民応援フェア」を開始します。

 フェアの内容は、同店の営業時間を1時間延長して午後9時までの営業とし、平日午後7時30分から駅弁の値引き販売を実施するというもの。税込1000円以上の商品は税込800円に、税込1000円未満の商品は税込600円に値下げされます。

 同社公式ツイッターアカウント「神戸駅弁 淡路屋」(@awajiya1682)が1月30日、フェアを告知すると、「近くだったら通いそう」「行きたい」「うれしい企画」「やさしい」「これはいい!」などと早くも反応が寄せられています。

「頑張っている人に少しでも…」

 同店のあるJR神戸駅の1日の乗車人員は、JR西日本エリアでは第8位の72517人(2019年度1日平均)。駅周辺は山手には大学病院や裁判所、学校などが、海側には企業や大型商業施設などが集まります。

 緊急事態宣言の発令以降、多くの飲食店が午後8時閉店になり、仕事帰りに外食ができない「夕食難民」の存在が浮き彫りになりました。これを知った同社担当者は、「どうしても出勤しなければならない頑張った方たちが報われず、夕食難民になるのは忍びない」とフェアを発案します。

 担当者は、自社店舗周辺で働く人たちに「少しでもリーズナブルで豊かな夕食を楽しんでいただきたい。コロナ禍でも頑張る皆さん、ぜひご利用くださいませ!」と呼び掛けます。

人気駅弁「肉めし」も800円に

 同社人気の定番駅弁「肉めし」(1100円)、「神戸のステーキ弁当」(1250円)、「ひっぱりだこ飯」(1080円)、飛沫感染予防シールド付き弁当箱を使用し話題となった「令和の嗜み弁当」(1000円)など、「ちょっとお高めの駅弁」も店頭に在庫があれば午後7時30分以降、全て800円になるそうです(全て税込み)。

 緊急事態宣言の発令中は継続予定。飲料、酒類、菓子、土産商品は対象外。売り切れ次第終了。

▽淡路屋 神戸駅店(JR神戸駅コンコース)営業時間は午前7時から午後8時。2月1日からは午後9時まで(緊急事態宣言発令中の予定)。定休日なし。

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