寂しがり屋の先住猫、迎えた2匹目に般若の顔で敵意むき出し でもある日を境にすっかり仲良し

渡辺 陽 渡辺 陽

犬のように人追いするスコティッシュフォールドのミルキーちゃん。新潟県に住む岩木さんは家を留守にすることもあるので、心配になって2匹目の猫チロルちゃんを愛護センターから迎えた。ところが、ミルキーちゃんは般若のような表情に、チロルちゃんはイカ耳になって威嚇した。

甘えん坊のミルキーちゃん、後追いが止まず

2015年6月。岩木さんは、ブリーダーが繁殖用にしようと思っていたミルキーちゃんの里親になった。ミルキーちゃんは生まれて間もなく猫風邪をひいたので、「繁殖用には向かない」と動物病院が仲介して里親を募集したのだった。

岩木さんのところに来たミルキーちゃんは、しょっちゅう人の後追いをした。日中留守番をさせる時は、近所に住む親にトイレのそうじとフード、水の確認に来てもらったが、このままでは分離不安症になってしまうかもしれないと岩木さんは思った。留守中は実家にミルキーちゃんを預けたが、毎回預けるわけにもいかず、もう1匹猫を迎えることにした。

先住猫ミルキーちゃんのために迎えたが

新潟県の愛護センターのWebサイトには、里親を募集している猫が掲載されていて、岩木さんは白黒の子猫に惹かれた。2016年12月、愛護センターを訪ね、白黒の猫のケージの前に行くと、猫はケージの隙間から手を伸ばしてきた。他にも可愛い猫がたくさんいたが、岩木さんの心は決まった。

「万が一、白血病や猫エイズだった場合、もう一度相談することも可能でした。先住のミルキーとの相性も心配だったのですが、臨機応変に対応してくれるということだったので、その日のうちに家に連れて帰りました」

岩木家の猫はチョコレート菓子にちなんだ名前をつけるので、迎えた子はチロルちゃんにした。

チロルちゃんを見るやいなやミルキーちゃんの可愛い顔は般若のようになり、チロルちゃんもイカ耳になった。岩木さんは、チロルちゃんをケージに入れた。チロルちゃんがケージの外に出て、ミルキーちゃんに近寄ろうとすると、ミルキーちゃんはシャーッと威嚇した。

来客のおもてなしをしてくれる

ミルキーちゃんが寂しくないようにと迎えたチロルちゃんだったが、どうも相性が思わしくない。1週間後、ミルキーちゃんの予防接種とチロルちゃんの健康診断のために動物病院に行くと、どういう風の吹き回しなのかミルキーちゃんがチロルちゃんの頭をなめてあげた。

何はともあれ、その日以来2匹は仲良くなった。チロルちゃんはミルキーちゃんに逆らえない。ミルキーちゃんに怒られるとシュンとなる力関係だ。

チロルちゃんは、段ボールをかじって破壊するのが大好き。おもちゃを投げるとくわえて持ってくる。お客様が来るとテーブルの上に向き合って座るほど人好きだが、獣医師は別。動物病院に行くと、岩木さんの夫の背中の後ろに隠れてしまうんだって。

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