ポケモンカードに、日本円にして5000万円以上の値段がつくのではないかと、注目が集まっている。英国のニュースエージェンシーのSWNSなどが報じた。
5000万円以上の値段がつくかもしれないと言われているのは、1999年発行の英語版のポケモンカード「1999 ポケモン ベース 1st Edition #4 Charizard」だ。
このカードは、ゴールディン・オークションズのオンラインオークションにかけられており、落札期間まで7日あるが、すでに17万ドル(約1770万円)まで値段がつりあがっている。11月23日に最低入札価格5万ドル(約520万円)からスタートしていた。
2日付けの米FOXビジネス電子版によると、これまでのポケモンカードの最高落札価格は25万ドル(約2600万円)で、ゴールディン・オークションズのデイブ・アメーマンディレクターは「我々はこのカードには50万ドル(約5200万円)に到達する力があると信じています」と話している。
ゴールディン・オークションズだけでなく、eBayのオンラインオークションでも同様に入札価格が上がっている。
年末企画として、カードのトレード会社PWCCマーケットプレイスが、ポケモンカードをオークションにかけている。こちらの入札締切日は米国時間の12月2日午後8時47分だが、「1999 Pokemon Base 1st Edition Holo Thick Stamp Shadowless Charizard #4 PSA10」がすでに25万6600ドル(約2669万円)となっており、さらに額が上がっていきそうだ。
なぜ、ポケモンカードにこのような値段がつくようになったのか。
専門家たちもはっきりとした理由はわからないようだが、カードの発売開始から20年以上が経過したという「時間」との関連を指摘する意見がある。
当時、ポケモンカードに夢中になった子どもたちが大人になった。成人して財を成した人が、子どものときに手に入れたかったカードを「大人買い」で高額で競り落としているという見方がある。
また、今年は新型コロナウイルスの影響で、このようなお宝カードの店舗販売や人を集めてのオークションが難しくなっている。それにもかかわらず、こういったお宝カードは全般的に高値で売れている。
ポケモンカードだけでなく、ベースボールカードなどスポーツ系のカードにもあてはまるそうだ。米スポーツ専門局ESPNが10月2日の電子版で伝えている。オークションが全てオンラインで行われるようになったことが高額での落札につながっているのではないか、と分析している。
高額で落札する人は、ある程度のお金を持っており、カードも美術品などと同じく安定した資産とみなされているようだ。記事ではシカゴ大学のジョン・リスト博士が「(カードは)ノスタルジックであり、アートであり、投資の対象としても可能性を秘めている」とお宝カードの魅力を表した。なつかしさ、アート品としての価値、投資の対象でもあることが、高額の落札額につながっているようだ。