ビッグサイズの食品が注目されている。カップ焼きそばの人気ブランド「ペヤングソースやきそば」で史上最大級の大きさとなる「ペヤング超超超超超超大盛やきそばペタマックス」が2日からコンビニエンスストアで先行発売された(16日から一般発売)。また、コンビニのスイーツも大きな容器に入った商品が流通している。流通アナリストの渡辺広明氏は当サイトの取材に対し、「コロナ禍でのファミリー回帰」をその背景にある要因の一つとして解説した。
話題の「ペヤング超超超超超超大盛やきそばペタマックス」(税別980円)は通常サイズの約7・3倍の量があり、カロリーは4184キロカロリー。渡辺氏は「ペヤングはチョコ味や激辛などのフレーバーで話題作りもしており、今回の特大サイズも話題性やブランド価値を押し上げる施策かと思います」と解説した。
その上で、渡辺氏は「これはネタ商品だと思いますが、ファミリーで食べる人もいるかと。コロナで自宅にいる時間長くなり、ファミリー回帰は確実に進んでいると思います。ビックサイズは家飲み需要も取り込めていると思います」と説明した。
さらに、渡辺氏は「セブンイレブンで大きなティラミスも売っています」と指摘。セブンイレブンで9月から発売された「生チョコ仕立ての濃厚ティラミス」も例に挙げた。
イタリア産のマスカルポーネとクリームチーズによる濃厚な味わいが好評だが、直径が約12センチ、高さ約7センチという大きな容器に入り、カロリーは792キロカロリーと定食1食分くらいに相当する。価格も税別498円とコンビニスイーツとしては高価だが、固定ファンが着いている。例えば、家族など2~3人で小皿に取り分けて食べるとちょうどいい分量とカロリーかと思われる。
渡辺氏は「コロナ以降、コンビニは緊急購買から日常購買の場所、住宅立地を中心に移行しており、個人ニーズからファミリーニーズに対応するようになっており、このティラミスなどもそれに当たると思います」と指摘した。
ちなみに、ハロウィーンの10月31日限定で、セブンイレブンではビッグサイズの「ハロウィンティラミス」が税別888円で販売された。その容器は、ちょっとした植木鉢くらいの大きさがあり、その巨大さゆえに、スイーツコーナーでも、ひときわ存在感を発揮していた。同商品に限らず、セブンイレブンではこれまでも毎月末になると、既存のスイーツがビッグサイズなバージョンとして登場している。大きいサイズへの需要は定着しているようだ。
「日本人はコストコのお陰でビック商品に抵抗がなくなりました」と渡辺氏。米国発で大容量サイズの商品も置いている会員制倉庫型店が日本でも浸透しつつある状況も付け加えた。