「コロナ離婚を考えるなんて…もともと夫婦仲が悪かっただけじゃない?」は間違い!? 男女100人実態調査

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新型コロナウイルスの感染拡大にともないライフスタイルが変わることで、離婚を考えたり、実際に踏み切ったという人たちが増えているといわれています。いわゆる「コロナ離婚」といわれていますが、「本当にそんなことがあるのか」「コロナ離婚なんて、もともと夫婦仲がうまくいっていなかっただけなのではないか」と感じている人も多いのではないでしょうか。そんなコロナが夫婦関係に与える影響について、リアルな声を集めた調査が行われています。

弁護士相談プラットフォーム「カケコム」を運営する株式会社カケコムは、コロナ離婚を考えたことがある人(実際に離婚した人を含む)100人を対象に「コロナ離婚に関するアンケート」を実施し、6月30日に結果を公表しました。その結果、離婚を考えた時期が「コロナ感染拡大後」とした人は全体の約半数で、離婚を考えた理由については「コロナの影響でネガティブな思考が強くなった」「一人の時間が取れなくなってしまった」という回答が目立ちました。同社は「コロナ離婚は決して他人事ではなく、どの夫婦にも起こり得ることだと言える」と説明しています。

離婚を考えたのはいつですか

コロナの影響で離婚を考えたり、離婚に至ったという人は、いつから離婚について考えていたのかを聞くと、「コロナ感染拡大後初めて考えた」という人が47%、続いて「コロナ感染拡大前から何度か考えたことがある」40%、「コロナ感染拡大前から頻繁に考えていた」が13%となりました。

コロナの影響で最終的に離婚に至った人に限定してみても、「コロナ感染拡大後初めて考えた」40%、「コロナ感染拡大前から何度か考えたことがある」20%、「コロナ感染拡大前から頻繁に考えていた」40%―となっており、やはりコロナ感染拡大後初めて離婚を考えたという人が一定数いることがわかります。

コロナ離婚を考えたきっかけは

コロナ離婚を考えた理由について聞くと、「コロナの影響でネガティブな思考が強くなってしまった」と回答した人が最多となり、「一人の時間が取れなくなってしまった」「ストレスによる暴力や不仲」「コロナに対する衛生感や倫理観の違い」といった回答が続きました。それぞれの項目について具体的な理由を聞くと、下記のような答えがあったようです。

   ◇   ◇

【「コロナの影響でネガティブな思考が強くなってしまった」と回答した人の声】

…すぐに経済的困窮へ直結しないような状況だとしても、仕事がなくなってしまったり、収入が減ってしまったことで、将来への不安やストレスを感じるようになったとの意見が多くあがったといいます。

▽30代男性
コロナの影響で経済的に不安が強くなり、その不安に対する捉え方と対策や危機感に関する価値観の違い。

▽30代女性
コロナの影響で収入が減ったことで、家計の話をした時にお互いの考えのすれ違いが生じて口論になってしまいます。

▽30代女性
今まで朝から夜まで仕事に行っていたのが、コロナの影響で昼から夕方までというバイトのような仕事だったり、1日休みがあったりと日頃家にいない人がいるだけで息が詰まります。給料もかなり下がったので、それだけでイライラするしいっそ離婚しようかと考えました。

…また、コロナ感染への不安がストレスとなり、離婚を考えるようになったとの声も寄せられていました。

▽40代女性
毎日TVで暗いニュースが流れ、気持ちも暗くなりがちで、お互いにずっと一緒に居ることでストレスになり、喧嘩が増たのと、この先の生活や環境が変わって行くことに不安を感じるようになり、離婚を考えてました。

▽30代女性
コロナ感染への不安や、仕事の負担増により、夫がメンタル系の病気になってしまった。夫の真面目すぎる性格や、コロナが流行しているこの状況では仕方のないことだとは思いつつ、何日も寝たきりで何もできない夫の姿を見ていたら、家事や子育てでいっぱいいっぱいな私も気持ちが不安定になってしまいそうで、いっそこのまま離婚してしまえば楽になるのかなと何度も思ってしまった。

   ◇   ◇

【「一人の時間が取れなくなってしまった」と回答した人の声】

…仕事の休業や外出自粛により、夫婦共に家で過ごす時間が長くなり、ずっと一緒にいることでイライラしたりストレスを感じてしまったといった意見が目立ったといいます。

▽40代女性
主人が在宅勤務をするようになり、主人が私のことを常に監視しているような気がして、ストレスを感じるようになりました。

▽40代男性
テレワークで自宅にいる時間が長くなり、相手のことを細かく知ってしまったのがきっかけです。昼間の時間は会社で過ごしていたことが、家庭の中で再現できないストレスからイライラが始まりました。また、狭い家の中に24時間夫婦でいることに疲れてしましました。

…中には、今回外出自粛により夫婦で過ごす時間が増え、ストレスを感じたことで、老後の生活への不安を覚えたといった声も寄せられました。

▽30代女性
共働きのため、今までこんなにも長い間一緒にいることがありませんでした。ただでさえ、家事の邪魔になることの多かった夫が、毎日のように何もせずにぐーたらと、横にいるとそれだけでストレスが溜まります。老後のいいシミュレーションになったというか…。というよりも、この段階でこんなにもイライラしてたら、ほんと、老後どうなるんだろう。それを考えるとますます離婚に対する気持ちが高まってきます。

▽40代女性
離婚しようと思った理由は、ずっと一緒にいることによりストレスが溜まりこのことが一生続くのかと思うと離婚をしたくなった。

   ◇   ◇

【「ストレスによる暴力や不仲」と回答した人の声】

…コロナの外出自粛の影響によりパートナーから暴言・暴力を受けるようになった、または暴言暴力が悪化したといった声が多く寄せられたといいます。コロナの外出自粛によるDV急増は、日本だけでなく世界中で問題になっています。

▽30代女性
数年間私はDVを受けていましたが、コロナの影響で在宅の時間が増えた夫のストレスを強め、DV被害が増したからです。

▽30代女性
夫が在宅勤務になり、仕事がうまく進められないということから暴言や暴力を受けるようになりました。私だけでなく子供にも暴言を吐くようになったのでその時に初めて離婚を考えるようになりました。

…また、コロナへの不安や外出自粛で気分転換できないストレスから、夫婦間で口論が増え、離婚を考えるようになったとの声も多くあげられていました。

▽30代男性
お互いリモートワークになり常に顔を合わせるようになった。外出自粛で、ストレスも増え口論が絶えない日々が続きました。

▽20代女性
ずっと一緒の時間を過ごしているうちに家事を手伝わなかったりゲームばかりしているのが嫌になってきた。注意すると口論になる。

   ◇   ◇

【「コロナに対する衛生感や倫理観の違い」と回答した人の声】

…手洗いうがいや外出自粛といったコロナ対策に関して夫婦間に意識の差があることから、不満が溜まっていったケースが多くあげられていたといいます。

▽40代男性
妻が真面目にコロナ感染防止対策に協力しようとしないので嫌になってきた。

▽50代女性
外出しているのに、衛生面で手を洗わなかったりう、うがいをしなかっり汚すぎる。

…また、夫婦間に小さい子どもがいる場合は、パートナーがコロナ対策に協力してくれないため、子どものためにも離婚を考えた人も一定数いらっしゃるようです。

▽20代男性
コロナが広まっていて、子供もいるのに、平気で手を洗う前に子供を触ったり、くしゃみしたりすることにイライラしたから。子供を守りたいと思った。

▽30代女性
東京都でかなりコロナが流行っていた時、送別会だからと言って都心に飲みに行ったから。小さな子供がいるのに自分のことしか考えず、家族を危険にさらしたから。

   ◇   ◇

【「夫婦の働き方に対する意識の違い」と回答した人の声】

…コロナの外出自粛によりリモートワークが行われるようになったことから、夫婦間で仕事と育児家事のバランスの取り方が異なることから、不平不満がたまり、離婚を考えるようになったとの声が多くあげられていたそうです。

▽30代女性
子どもがいるのですが、家にいても、互いに仕事をしているのに世話は夫が殆ど全くしなかったから。

▽40代男性
奥さんが医療従事者のために、コロナのせいで病院の他の部署も忙しくなり、帰りが遅くなることが多く家事や子育ての負担が全てこちらに来た。

   ◇   ◇

【「コロナの影響による経済的困窮」と回答した人の声】

…コロナの影響による解雇や休業から収入が大幅に減ってしまい、生活を維持することが難しくなり、離婚を考えたといった声が寄せられていたそうです。

▽30代女性
コロナの影響で旦那が自宅待機になり、私は産休中という事もあり毎日ずっと一緒にいる事でストレスが溜まり些細な事で喧嘩になる事が増えました。また旦那が自宅待機中無収入だったので収入が激減したのも離婚を考えたきっかけです。

▽40代男性
コロナの影響により私の仕事が無くなり嫁だけが働きにいっており、家賃等生活費が厳しくなりこのままだと考えるというところまで到達しました。幸い離婚には至らずなんとかやっておりますが、生活がギリギリなのは変わりません。

コロナ離婚を防ぐためにできる対処法

コロナ離婚を考えたことがある人たちに、夫婦関係を修復するために何をしたのかを聞くと、「できるだけリラックスするようにした」との回答が最多に。また、「一人の時間をつくるようにした」「家族間のコミュニケーションを増やした」、「夫婦で家事の分担を決めた」などの回答が続きました。それぞれの項目について具体的な内容を聞くと、下記のような答えがあったようです。

   ◇   ◇

【「できるだけリラックスするようにした」と回答した人の声】

…趣味など自分の好きなことをする時間をつくり、ストレス発散をしたり気を紛らわしたという声があげられていました。そうすることでストレスが軽減したり、夫婦関係が改善したりといったケースも実際にあったようです。

▽40代女性
できるだけ一人で黙々とよむことができる本や、ネット遊びをして気分転換を図りました。

▽30代男性
外出自粛でしたが、逆にお互いの時間が増えたので、一緒にウォーキング等をしだして口論も少なくなり離婚は考えなくなりました。

   ◇   ◇

【「一人の時間をつくるようにした」と回答した人の声】

…ずっと夫婦2人でいることに息が詰まる、ストレスが溜まるという人は、意識して部屋に一人でいる時間をつくったり、外に出かけたりと、一人の時間をつくるようにすることで、ストレス軽減になったケースもあるようです。

▽20代女性
主人と物理的な距離を取ることで、冷静に物事を考えるようにした。

▽20代女性
一緒にいるとイライラするのでなるべく違うお部屋で過ごすようにしました。

   ◇   ◇

【「家族間のコミュニケーションを増やした」と回答した人の声】

…パートナーに対して何かしら不満を持っている人は、夫婦で話し合う時間を取るようにしたとの回答が多くあったといいます。普段自分が思っていることや「できればこうしてほしい」といったことを言葉にして伝えることで、夫婦間の理解が深まり、夫婦関係の改善ができたとの声が多く寄せられていました。

▽30代女性
夫婦で話し合い、夫も「つい無意識のうちにストレスをぶつけてしまった」と考えを改めてくれたことで離婚の危機は免れました。

▽30代女性
子供を連れて行こうとする主人にまず呆れてイライラしていたのですが、ちゃんと言葉にしてその行動がおかしいことを話し合いました。すると、私が主人の行動を邪魔したいんじゃなくて、家族のことを考えているということが分かったみたいで、主人の行動も変わりました。

…また、夫婦共通の趣味をつくったり、一緒にウォーキングなどの運動をすることでコミュニケーションを取り、夫婦関係を修復した人もいらっしゃいました。

▽40代女性
自粛期間に断捨離したものを出品するメルカリを主人と私で始め、共通の話題が増えたので、同じ趣味を持つと良いと思った。

▽30代女性
とりあえず毎日のようにコミュニケーションを取ることで働き方や家族の価値観をすり合わせることできたから良かったです。

   ◇   ◇

【「夫婦で家事の分担を決めた」と回答した人の声】

…パートナーの仕事と育児家事とのバランスに不満を持っている人や、よく喧嘩するといった人は、夫婦で家事分担について話し合うことで夫婦関係修繕を図っていたそうです。その際は不満を言うだけでなく、どうしたらいいかを相手に伝えることで、関係改善ができたとの声もありました。

▽20代女性
一度落ち着き、注意するだけではなく何をしてほしいかはっきりと伝えた。ありがとうと伝えると前よりもゲームの回数が減ってきた。

▽30代女性
在宅勤務の日には夫に昼食を作ってもらうようにしたら、その新しく覚えたメニューが美味しく、私自身も楽になりました。

   ◇   ◇

【「経済面の不安に対処した」と回答した人の声】

…コロナの影響で収入が減った家庭など、経済的な不安がある人は、国の補償制度の利用を検討することで、精神的な余裕を持つことができ、夫婦関係が改善したとの声が寄せられていました。

▽30代女性
国の補償制度と主人の再就職でなんとか危機から脱却することができました。

▽50代男性
妻がやっていたフリーランスの仕事が、コロナの影響で完全になくなった。早期収束を想定していたが徐々に現状に不安になっていったらしく、普段は何の話もしなかった妻が、私に相談するようになり、制度の利用の検討など、頼りにしてくれることで、お互いが歩み寄り夫婦間のぎすぎすした関係がなくなっていった。

…その他にも、アルバイトや副業を始めることで、経済面の不安に対処する人もいらっしゃいました。

▽40代男性
収入が減った分、自分が知り合いに頼みこみアルバイトをして減った分を補うようにしたため離婚を回避した。

▽20代男性
副業を今までしていなかったのですが、これを機に始めました。最初はお金の為でしたが、実際やってみると自分の時間の確保にも繋がるので精神的にも安定しました。

   ◇   ◇

【「不安を煽るような情報を鵜呑みにしないよう気を付けた」と回答した人の声】

…昨今ネットなどに溢れる不安を煽るような情報は、無意識のうちに心の余裕をなくさせ、夫婦関係に悪影響を与えているケースもあります。そのため、そうした情報を必要以上に見ないように気をつけたり、鵜呑みにしないように意識することで、夫婦関係が改善されるケースもあるようです。

▽20代女性
ネットで流れている情報を見ないようにする為にTwitterのアカウントを消去しました。他人の意見に流されないようにしました。又、今まで倉庫として使っていた部屋を掃除して私の部屋をつくりました。自分の時間ができ、離婚するのを辞めようと決意しました。

▽30代女性
ワイドショーなどを一歩引いて見るようにしました。ネット掲示板はあまり見ないようにしました。

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なお、この調査を回答した「新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、離婚を考えたことがある人」100人のうち、実際に離婚まで踏み切った人は5%でした。同社は「もしコロナ離婚を考えた際には、一度冷静に考えてみることが大変重要です。そのためには、一人で悩むのではなく、第三者へ相談することが有効になります」とも説明しています。

出典:カケコム「急増中のコロナ離婚とは?その原因6選と対処法6選を弁護士が解説」
https://www.kakekomu.com/media/51579/ より

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