豊哲也さん(@tetsuya_yutaka)が2日、Twitterに投稿した山陰柴犬の子犬の写真が話題になっています。それはこんなつぶやきとともに投稿されました。「もう1回撮ろうと思っても2度と撮れないような感じに走りながら顔くっつけてくれました。奇跡的です。写真の神様が撮らせてくれました」。子犬のきょうだいは生後55日、純真無垢な姿に「ナイスショットですね」「天使たち」「こんな写真絶対に撮れない。犬飼ってるからわかります。まさに奇跡」「可愛すぎます…!!!」と、その可愛さにやられてしまった人が続出しています。
豊さんは鳥取県在住のプロのカメラマン。普段の仕事はホームページなどの商用写真やブライダル写真などを撮影していますが、なぜこんなにも可愛い子犬たちの写真が撮れたのでしょう、本人に詳しく聞きました。
――「奇跡的」な1枚が撮れたときの状況について教えてください
「2匹の子犬が走って近づいてきているのを後ずさりしながら撮影したものになります。1匹だけでも走っている犬を近くで撮影するのは難しいと思いますが、それが2匹とも笑っているような顔で、さらに顔をぴったりとつけているシチュエーションはもう狙っても2度と撮れないと思います」
――そんな貴重なショットを収めることができたときの気持ちは?
「ちょうどあと数日で里親の元へ行くタイミングだったので、ちょっと寂しかったのですが、最後にすごいのを撮らせてくれたと思いました」
――子犬たちとお別れする日が近かったのですね
「1匹は同じ大山町の知り合いの家に行き、もう1匹はお父さんの飼い主のところにいく慣習があるのですが、その方が保存会を通じて岡山の方に譲られるとのことでした」
――それは寂しいですね、豊さんが飼っているのは子犬たちの母犬ですか?
「娘が同じ年に生まれて、同じ年の犬を飼ってあげたいと思い探していました。友達が山陰柴犬を飼っていて、もう500頭ぐらいしかいない希少な犬だということ、もしかしたら柴犬の元かもしれないということ、非常に性格が大人しくていいことなどから、山陰にちなんだこの犬種を飼いたいと思っていました。ちょうど友達にその山陰柴犬のことを聞きに行った時、内装工事できていた建具屋さんがその人もたまたま山陰柴犬を飼っていて、たまたま種付したばかりだったので、運命を感じその方から譲り受けれないかお願いしました」
――母犬はどんな犬なのですか?
「母犬の名前は小春で、年齢は1年と7カ月ぐらいです。無駄吠えせず、賢く優しいですが、ちょっとやんちゃな面がありました。しかし子供を産んでからすごく落ち着きました」
前職の関係で鳥取に移住したという豊さんは広島県出身で東京や大阪など、12回ほど引っ越したのちに鳥取に来たそうです。カメラマンとしては2018年、2019年とプロだけで行われる写真コンテスト、ウェディングフォトアワードで2年連続金賞を受賞した腕前です。
また鳥取県は「星取県」としてアピールしていますが、そのきっかけとなった星空県構想という記事に豊さんの写真が掲載され、その後、オファーを受け2018年には星空写真集「日本一人の少ないところの日本一きれいな星空」(今井印刷、2200円)を出版しています。今後も見る人の心が洗われるような写真を期待しています。