おうちでeスポーツのプロと対戦できるってよ! 関係者「野球で言えばマー君と野球少年の対戦」

山本 智行 山本 智行

 おうちでeスポーツを楽しもう!新型コロナウイルスの影響で「巣ごもり需要」が膨らむ中、人気プロゲーマーと戦える「ぷよぷよのプロ選手にオンラインチャレンジ!」が話題を呼んでいる。参加自由。5月9日に第1回を開催したところ、予想以上に反響が大きかったことから毎週土曜日、6月末まで開催を継続することになった。  

 「ぷよぷよのプロ選手にオンラインチャレンジ!」は日本eスポーツ連合(JeSU)がプロライセンスを認めた選手と対戦できる画期的なイベントだ。プレイステーション4、任天堂スイッチの「ぷよぷよeスポーツ」でオンライン対戦できる環境が整っていれば、老若男女の誰でもおうちから自由に参加可能。当日の流れは、プロ選手3名が2時間ずつ、オンライン対戦のルームを作成。そのルームに入室し、マッチングできた参加者がプロ選手と対戦できるという。

 9日には日本初の女性パズルプロゲーマーのTema選手ら3人が参加。今後もくまちょむ選手、ぴぽにあ選手、もこう選手らの人気プロが出場を予定している。セガの担当者によると「いわば、プロ野球で言うダルビッシュやマー君と野球少年が対決するようなものです。ただし、ハンデもあるので緩いボールをほおってくれるかもしれない」とのこと。1対1の対戦でレベルは自己申告制。5本先取した方が勝ちとなる。

 現在国内にはeスポーツのプロ選手は150人ほどおり、そのうち40人が「ぷよぷよ」ライセンスという人気種目。イベント出演料や賞金でも収入を得ており、中には年収1000万円を超える選手もいる。中には人気ユーチューバーもおり、対戦場面を動画配信するなどeスポーツの普及にひと役買っている。

 eスポーツとは電子機器を使った対戦ゲームを競技としてとらえる際の名称。米国や韓国などが盛んで1億円超の高額賞金大会もある。また、2018年ジャカルタでの「アジア大会」で初めて公開競技として行われ、22年の杭州大会では正式競技に加わる。

 国内でも急速に広がりをみせ、昨年の「茨城国体」の文化プログラムとして採用された。全国予選には1万5000人が参加し、大会では予選を勝ち上がった600人が頂点を目指しコントローラーを操った。今年も「鹿児島国体」で開催される予定だったが、コロナショックで地方予選の開催が難しく、延期となっている。

 担当者は今回の企画について「予定していた大会がコロナの影響で中止になっているので何とかプレーヤーに楽しんでもらおう…という思いと、プロ選手に活躍の場を提供したかった。子どもたちにもプロと遊べる機会になればと思い、始めました。1回目は半信半疑でしたが、予想以上の反響がありました」と話す。

 「ぷよぷよ」の良さは、親しみやすく、見ていて楽しく、操作が簡単。しかも暴力的な表現などがないことが挙げられる。それでいて、将棋やチェスのような先を読む力や「損をして得をとる」駆け引きなども求められる。誕生から29年。シリーズで、全世界2700万本を販売し、ゲームソフトの認知度ではスーパーマリオ、ドラゴンクエストに続く第3位となっている。

 「1ゲームは1分ほど。多くて9ゲーム。この機会におうちにいながらぜひ、気軽にプロと遊んでみてください」

 全国39県の緊急事態宣言こそ解除されたものの、感染拡大阻止の観点からは不要不急の外出は自粛がベター。次の土曜日、コントローラーを握るのも悪くないかもしれませんよ。

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