子どもがバランスボールで大惨事!しかしコロナの影響で救急は…巣ごもり生活中のトラブル

島田 志麻 島田 志麻

コロナウイルスにより緊急事態宣言がしかれている現在、多くの家庭ではいわゆる巣ごもり生活を余儀なくされています。そんな生活が続く4月の下旬に、私の近所の家では大惨事といえるトラブルが起きてしまいました。

近所のA子さん宅には、小学校3年生の元気なBくんがいます。普段は野球クラブに通う活発なBくんですが、この巣ごもり生活のせいで、すっかり運動不足になってしまいました。

そんなBくんが少しでも体を動かせるようにと、A子さんは以前ダイエットに使っていたバランスボールを取り出しきて、息子に与えました。飛んだり跳ねたり、ボールの上に乗って遊ぶこともできるバランスボールに、Bくんは大喜び。部屋は多少荒れてしまうものの、これで息子の運動不足が解消できるとA子さんも安心しました。

しかし、そんなある日悲劇が起きます。いつものようにBくんがバランスボールで激しく遊んでいたところ、バランスを崩し硬いフローリングの床へ顔面から着地してしまいました。Bくんは口元を強打し、前歯が下唇を突き破るという恐ろしいケガをしてしまいました!

泣き叫ぶBくんの大きな声が聞こえ、A子さんは慌てて駆けていきました。そこには床にうつ伏せになったBくんがおり、フローリングは血だらけだったと言います。Bくんの口元からは大量の出血。それを見てA子さんは、急病で吐血したのかとパニックになりました。

混乱しながらもA子さんは、急いで119番に電話をかけます。電話口で話していると少し冷静になり、ようやく「病気による吐血ではなくて、バランスボールから落ちたのか」と状況を把握することができたそうです。ですが、下唇には歯形の穴が空いており、やはり救急車に来てほしいと要請をしました。しかし、返ってきたのは

「新型コロナウィルスの影響で、対応してくれる病院が非常に少ない」

という衝撃の返事でした。

その日は土曜日。近所の救急病院はコロナに関する診察も対応しているという噂を耳にしており、救急病院へ行く気は一瞬でなくなりました。それでも、血だらけの息子を見てどうすればいいか分からないA子さんは、電話口で再びパニックになって問いかけます。すると、電話口の人から意外な一言が。

「掛かりつけの歯医者では、口腔外科に対応していませんか?」

確か前に口腔外科なら口元のケガなどに対応していると聞いたことがありました。唇の裂傷も心配だが、歯にも何らかのトラブルが起きているかもしれない。それを聞いたA子さんは、掛かりつけの歯科医院にすぐ電話をしました。

事情を聞いた歯科医は、知人の口腔外科に一報を入れると、A子さんに向かうよう伝えました。紹介された口腔外科は県外でしたが、タクシーを呼び、息子と急いで向かったそうです。その病院でBくんはすぐに処置を施してもらうことができ、唇を縫い合わせることにはなりましたが、歯には異常もなく、それ以上の大事にはならなかったそうです。

運動不足を心配して、用意したバランスボールがこのような悲劇を生むとは…。普段であれば救急病院で診てもらえるところ、掛かりつけの歯科医と、そこから紹介された県外の病院にまでお世話になるとは、思いもよらなかったそうです。

コロナ禍の状況では、通常なら対応してもらえる病気やケガでも診察を断られる場合がある、と聞いたことがあります。今回の一件はその話を痛感した出来事となりました。

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