100日後に死ぬワニ?「俺たちにそんな余裕はない」 漫画が伝えるライブハウスの現状

黒川 裕生 黒川 裕生

「百日なんて余裕ねえよ」

「このままだと俺たちは来月死ぬライブハウスだ」――

多くの人が固唾をのんで見守っていた「100日後に死ぬワニ」の最終回がアップされた20日夜、「◯◯日後に死ぬ俺たち」というシリアスな絵柄の1ページ漫画がTwitterに投稿された。舞台はどこかのライブハウス。「店長ー、ワニ死んじゃいましたよ」と軽いノリで話し掛けるスタッフに、店長は険しい顔で冒頭の言葉を吐き出すのだった。

新型コロナウイルスの影響で公演の中止や延期が相次ぎ、全国のライブハウスはどこも深刻な状況が続く。漫画を投稿したのは、地下アイドルを応援しているファンだという、しこりん先生さん(@shiko_take_chan)。地下アイドルのライブは主にライブハウスで行われている。よく現場に足を運ぶしこりん先生さんもこの状況を他人事と思えず、ワニが最終回を迎えるタイミングで作品を公開したそうだ。

「Twitterでワニの漫画に一喜一憂している幸せな人たちがいる一方、明日も見えない中、自分の仕事場を黙々と清掃している人もいる。そういう現実をイラストで表現できないかと思いました」

しこりん先生さんは、Twitterでは主にアイドルの現場を題材にしたイラストや漫画を発表。アイドルグループのグッズのイラストを手掛けたりもしている。新型コロナウイルスの感染者が複数発生した大阪市内のライブハウスも訪れたことがあるといい、「今回のことで様々なアイドルライブが中止になりましたが、それでも今できる限りの対策を立て、何とか通常営業できるように努力されている皆さんの力に少しでもなれればと思います」と関係者にエールを送っている。

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