この夏は、自民党の小泉進次郎議員とキャスターの滝川クリステルさん、俳優の速水もこみちさんと女優の平山あやさん…とビッグカップルの結婚が相次いで、びっくりしましたね~! でも、にぎわうテレビや新聞、ネットニュースを見ていて、ふと違和感が。芸能人の結婚だとたいてい文末が「なお、妊娠はしていない」というお決まりのフレーズで締めくくられるのは、どうしてなんでしょう。
この表現がいつから始まったのか少し調べてみると、20年ほど前、女優の鈴木杏樹さんが結婚するときに「できちゃった婚(デキ婚)では」という噂があって、それを否定するために始まったのだとか。その後、主に女子アナの寿退社の際に使われていたのが、芸能人や有名人一般にも広がったようです。
でも、妊娠しているかどうかなんて、究極のプライベートでしょう?たとえ安定期に入っても、無事に生まれるまでは何があるか分かりません。確かに、ニュースを見ている側としては知りたいところではあるけれど、手紙の「拝啓」「敬具」のようにテンプレート化してしまっている。言い方は悪いですがその記事を書いた記者の文章力を疑ってしまいます。
昔は、デキ婚に対しても「順序が違う」なんて批判があり、結婚件数の10%程度でしたが、最近は25%ぐらいで推移しているようです。長い間お付き合いしていたカップルが一歩を踏み出すきっかけになることもあるし、そもそも結婚の仕方なんて千差万別。呼び方も「授かり婚」と変わってきています。なのに、このフレーズだけは変わらない。
最近は記者会見でなく、SNSで結婚報告をする芸能人も増え、芸能記者の方も直接質問することもできず、内容のある記事を書くのは難しい面もあるとは思います。まあ、会見しても某局の元看板女子アナのように「妊娠はしていません」と言い切っていたのに、ふたを開けたら実は…なんてこともありましたけどね(笑)
事情は分かりますが、でも、そこは記者の腕の見せ所。どこも横並びに同じフレーズで落とすんじゃなくて、さすがこのメディア!とか、さすがこの記者!と思えるような表現をしてほしいなあ。