吉本より選挙じゃないの? 超低投票率の参院選

ハイヒール・リンゴのつぶやき

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 参院選が終わりました。結果はともかく、今回の選挙、地上波の選挙報道がかなり薄かったと感じるのは私だけでしょうか。投票日前日にはいわゆる“闇営業”をめぐる宮迫博之君と田村亮君の会見があって、テレビ各局はずっと吉本一色でしたが、仮にも国政選挙で、こちらはいわば「お家騒動」。そこは選挙優先じゃないの?とツッコんでしまいました。

 選挙期間中の報道は各党を平等に扱わなければならないそうですが、各局とも政権寄り、野党寄りと思われるのを警戒して、私が出演させて頂いている番組でも、直前に各市町村の投票率アップに向けた取り組みが紹介されたぐらい。今回の選挙は、特定枠の導入とその制度を上手く使い、ネットを中心に山本太郎さんの「れいわ新選組」が注目を集めましたが、地上波では全くといっていいほど報道されませんでした。

 私も仕事の前に投票に行きましたが、ふたを開ければ選挙区の投票率は48・80%と24年ぶりに5割を切り、過去最低だった1994年に次ぐ低さ。特に若い世代で顕著だったそうです。でも、東北大の教授の試算では、49歳以下の若い世代の投票率が1%下がると、50歳以上の高齢世代に比べ1人当たり7万8千円損をするんだとか。34兆円にものぼる社会保障費で少子化や雇用など比較的若者向けの政策は1割にも満たないといわれるのに…。そういうことも、もっと報道すべきだと思います。

 さらに、SNSの投稿をきっかけに「騒音だ」と話題になった選挙カーも、候補者の主張が聴けるならまだしも、ウグイス嬢が名前を連呼するだけなら、必要なのかな。たまに「候補者本人が乗っています」とアピールしていますが、逆に言えば候補者も乗っていない車に手を振る意味って何なんですかね。ところが驚くなかれ「選挙カーが自宅近くを通ると、その候補者への投票が平均の約2倍になる」んだそうで、選挙カーはいわば、「最強の武器」。でもそんな選挙変えないとダメじゃないですか?あまりにも古すぎる。

 今や若い人はテレビもあまり見ないし、SNSや動画が中心。いろいろとハードルはあるようですが、早く公職選挙法を改正しないと、若年層の投票率は下がる一方。地上波も、「公平」というルールの前に及び腰にならないで、切り込む所は切り込み、有権者の関心をもっともっと盛り上げて欲しいものです。

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