戦国女子は男子顔負けの戦闘能力 本多平八郎忠勝の手記を現代のデータが証明?

山本 智行 山本 智行
槍を使って対戦する参加者たち。確かに女性の姿も目立つ
槍を使って対戦する参加者たち。確かに女性の姿も目立つ

 講義内容は鉄砲、槍(やり)、弓、刀の順で進む。織田信長が考案したといわれる6メートルの長槍は最初の一撃こそ効果はあったものの、あまりに重すぎて防御には適さなかったと結論。あらためて「槍は突くものではなく、叩くもの」という点を強調した。続いて弓-。現在の弓道とは違い、戦国時代のそれは速射性を重視したという。横山さんが撮影に協力した「映画刀剣乱舞」の火矢のシーンや「花の慶次」公式FBの動画などで違いを理解した。刀については戦国時代以前の製法は正確に解明されておらず、使い方も実は江戸時代とは違っていたという。戦場では短刀と槍がセットとして威力を発揮していたとのことだ。

 講義のあとは、それを踏まえた上での実践だ。女性の参加者が3分の1と相変わらずの人気。この日は季節外れの高温となったため、熱中症にも気を配りながら実演となったが、いざ、合戦となると白熱した戦いに。

 興味深いことに、スポンジの刀を使った10対10の戦いでは最後に勝ち残った4人中、なんと3人が女性。ところが、これはある意味史実通りだったようだ。徳川四天王の1人、本多平八郎忠勝の残した手記には「攻め込まれた時は陣場を守るだけでなく、剃った眉を炭で太くかき、口はビンロウジュやザクロを噛んで赤黒く染め、ワァーッと真っ先に突進して行く。当今の武者よりよほど勇ましかったものだ」と女性兵士に関する記述がある。翻って令和の時代、女性登用は必然なのかもしれない。

 参加者した女性は「相変わらずの歴女人気。私のようなマニアがこんなにもいるのかと驚きました。次回の合戦にはぜひ参加したい」と意気込んだ。気になる次回のスケジュールだが、当初7月に「伊勢忍者キングダム」と決まっていたが、猛暑が予想されるため秋に延期。詳細は後日、主催者から発表されるという。

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